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No.592 米・イランが再度緊張

  アメリカのイランに対する軍事攻撃は無かろう、という判断が一般化し、両国間の緊張状態は、いったん沈静化に向かったかのような印象を与えている。

  しかし、ここに来て再度、両国間の緊張が高まっているのではないか、と思われる動きが重なっている。イランのアフガニスタン難民に対する強硬な追放措置もそのひとつであろう。

  そして、イラクでの5月中の米兵死者数は85人にものぼり、その背景にはイラン側の関与が取りざたされている。アメリカはイランが反アメリカ反イラク政府のグループに対し、武器を供給していると同時に、ミサイルなどの製造用部品と、そのノウハウを提供していると非難し続けている。

  しかし、イラク国内の反アメリカ・イラク側のグループは、「イラク国内には武器が山ほどあり、外国から供給される必要は全くない」とイランの武器供与について否定している。

  それはそのとおりであろう。サダム体制末期に、多くの武器が対アメリカのゲリラ戦に備え、各地に隠匿されていたのだから、それがいくらでも出てくるということであろう。そうした実情が、アメリカが折々発表する「イラン製武器発見」という発表に、信憑性を持たせないのであろう。

  イギリス海軍の領海侵犯でも、結果的には、イラン側に対する挑発工作が失敗したのではないか。
  ここにきて、アメリカはペルシャ湾内に浮かぶ戦闘艦空母などを使い、大規模な軍事演習を開始したが、これもイランに対する挑発であろう。もしイラン側が何らかの行動を起こせば、アメリカはそれを口実に、一気に軍事行動に出る可能性があるということだ。

  イスラエルからは何度と無く、ブッシュ大統領の在任時期に軍事行動が起こるという予測が出され、アメリカの大統領候補もこぞって「イスラエルの安全をアメリカが守る、必要とあればイラン攻撃も辞さず」といった威勢のいい演説を繰り返している。

  IAEAも、イランの核開発が危険水域をすでに超えていると発表し、その発表を受け、アメリカは新たな制裁措置を国連で決定しようと思っている。フランスのサルコジ大統領も、イランに対する新たな制裁について、前向きの姿勢をすでに発表している。

  そうした中で起こったアメリカ兵人質事件は、どうやらアメリカ兵の死体発見で幕を閉じようとしている。その死体がアメリカ兵のものであり、白人兵であり、死体が虐待行為によって損傷しているということになれば、この事件とイランとの関連が取りざたされよう。

  つまり、アメリカとイランの緊張関係は、いまだに続いているということであり、少なくともアメリカのブッシュ大統領は、イランとの間で何時でも戦争を始める意思がある、ということを忘れてはなるまい。

投稿者: 佐々木良昭 日時: 2007年05月24日 14:49 | パーマリンク

 

 

 
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