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No.595 トルコ軍6万がイラク国境に集結

  トルコ国内で連続して起こっているテロ事件を理由とし、イラク国境に大規模にトルコ軍が配備された。一説には6万人といわれているが、ブユルカヌト将軍は「15万人の軍を配備した」と主張している。

  以前、トルコがイラク国境を越えてクルド攻撃を行ったのは、1990年の初期だったが、今回は越境攻撃に至るのか否か今のところ不明だ。イラク領土内に越境する可能性は、現在のトルコ国内政治を考えると十分にありうる。

  エルドアン首相は先に行われた大統領選挙をめぐり、世俗派の国民と軍との間で政治的対立関係にあり、クルド問題を根拠に、全国民的な反クルドの対応を考え実行することにより、軍との一体感を示すことにより、世俗派の国民を引き付けることができよう。

  しかし、そのことは欧米諸国を敵に回しかねないことでもある。トルコの政治評論家の中には、「今までトルコ側がクルド問題の解決について、アメリカ側に相談したが、なんら具体的な解決案が出てこなかったことから、今回の強硬な動きにどうアメリカが反応してくるのか、リトマス試験紙のようなものになるのではないか」と述べている者もいる。

  アメリカ政府高官はもちろん、現段階では「トルコが話し合いによって、クルドとの間の問題を解決することを願っている」と武力行使について反対の立場を述べている。また「軍事力の行使は何ら問題の解決には役立たない」とも語っている。

  彼はまた、「トルコ政府は一連のテロ事件について、クルドのPKKが実行したという十分な証拠を持っていない。それにもかかわらずもし、トルコがあくまでも軍事力を使ってクルド問題を解決しようとすれば、トルコはもとより地域全体が不安定化する」という予測を述べている。

  皮肉なことに、今回のトルコとクルドPKKとの緊張により、15万のトルコ軍がイラク国境に配備されたということは、アメリカ軍のイラクからの段階的撤退にとっては、すこぶる好都合なことではないのか。
私はアメリカ軍のイラクからの撤退の穴を埋めうるのは、トルコ軍だけだと予想しているのだが。

投稿者: 佐々木良昭 日時: 2007年05月27日 12:16 | パーマリンク

 

 

 
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