タイプ
レポート
日付
2008/1/15

奨学事業レポート「SYLFFフェロー協議会メンバーの紹介」

SYLFFフェロー協議会メンバーの紹介


SYLFFフェロー協議会(以下「協議会」)は、SYLFFフェロー間のネットワークを推進することを目的として、2005年に発足しました。協議会メンバーは、奨学生国際フォーラム(SYLFFフェローの交流を目的として?北米・南米、?アフリカ・欧州、?アジア・太平洋の3地域において隔年で開催しているフォーラム)にて、「協議会憲章」及び「メンバー選出手順」に基づいて選出されます。

今回紹介する協議会メンバーは第2期のメンバーで、2007年に計3回開催されたフォーラムで選ばれた7名、および、前期からの留任メンバー2名の計9名からなり、2年間の任期を務めます。

2008年1月26日に彼らを東京へ招聘し、第1回協議会を開催する予定です。



留任メンバー



シェリリン・シー
ミリアムカレッジ(フィリピン) リサーチャー



シェリリンは、2002年にフィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学心理学部を首席で卒業し、2年間中国の厦門で英語を教えた後、同大学へ戻り2007年にSYLFF奨学生として応用社会心理学の修士号を取得した。学問的関心分野は、心理学的観点からみた環境及び開発問題である。現在彼女はミリアム・カレッジの学長の下でスペシャル・プロジェクト・リサーチャーとして働いている。また、アテネオ・デ・マニラ大学のSYLFF奨学生組織、SYLFF@ADMUの代表も務めている。





ジーン・リー
ドクター・オブ・ワールドUSA ヒューマン・リソース・マネージャー&スペシャルプロジェクト担当
コロンビア大学(アメリカ合衆国)修士



ジーン・リーは、2004年コロンビア大学修士課程在籍中に、タイ労働省が「職場に於けるHIV/AIDSの予防及び管理」に関する初の国家行動基準をまとめるプロジェクトに参加するため、SYLFF奨学金を受給し、同基準は翌年に発効した。
彼女は、ジュネーブの国際労働機関で、アジア、アフリカ、南米諸国のインフォーマル・セクターに於ける女性のための医療費補助を支援する仕事に携わった。また、インドでSOLVEプログラム(職場での社会心理的問題に対するポリシーと行動基準への認識を広める研修)を促進させた。
過去4年間は、ニューヨークをベースにした幾つかの非営利団体で、職業・財政の安定、若者と教育、世界的慈善事業のネットワーク形成などの分野で働いてきた。彼女は、2005年12月から2008年1月まで協議会の代表を務めている。


新任メンバー



セヴェリン・ミノー
ヨーク大学(カナダ、トロント)社会学博士課程在籍中


セヴェリンは、社会コミュニケーション、社会学、国際開発、プロジェクト管理など多分野で研究を行ってきた。彼女の関心は、政治とアイデンティティ、国際異文化関係、開発途上地域に於ける文化の変遷、国際開発計画、グローバル・ビジネス、企業の役割などを含む。現在、南アジア諸国の政治文化に於ける西洋諸国の存在と影響、及びそれに関連する異文化適応・交流のプロセスについて研究している。2008年から2009年にかけて、SYLFF校間留学プログラムにより、ヴェトナム国立大学(ハノイ)にてリサーチ・フェローとして研究することが内定している。また、その期間中にタイ、カンボジア、ヴェトナムでフィールド・リサーチを行う予定である。


王松涛
内蒙古大学(中国)英語学部 助教授


松涛は、2000年と2001年の計2回、SYLFF奨学金を受給した。彼は、アメリカ文学とカナダ原住民に関する研究を進める一方で、中国のカナダ研究学会に属する内蒙古大学のカナダ研究所の事務局長も務めている。2003年には、内蒙古大学SYLFF奨学生組織を発足した。これは中国全土にあるSYLFF校、10校の中で唯一設立された組織である。また、2006年には中国の国家留学基金管理委員会より奨励金を受け、カナダ原住民に関する研究を行うために、カナダのオタワ大学に客員教授として1年間在籍した。


ニコラス・ギスク
ナイロビ大学(ケニヤ)史学部 講師・修士


ニコラスは、ナイロビ大学史学部で武力紛争と平和に関する研究で修士課程を取得した。彼はグローバリゼーションが第三世界、特にアフリカにどのように影響を及ぼしているかについて、非常に関心を持っており、現在執筆中の博士論文にも触れられている。
彼は、オープン・ユニバーシティ(英国)の、ファーガソン・アフリカ&アジア研究所に在籍中、ケニヤと南アフリカ共和国の文化遺産と政治史の比較研究を行った。2004年には、ケニヤSYLFF奨学生組織を発足した。その後、2005年から2006年にかけてストラスモア大学(ケニヤ、ナイロビ)で「アフリカの制度とアイデアに関するプログラム」でジュニア・リサーチ・フェローを務めた。更に翌年、「協働プロジェクト支援制度」の奨励金による比較研究「保護地区に於ける資源管理と人間による開発への影響」を実施した。彼は、社会の変遷とそれに対するリーダーシップの果たす役割について強い関心を抱いている。趣味は旅行、執筆、友人関係のネットワークづくりなどであり、社会貢献を生きがいと感じている。


パウェル・レイドラー

ヤゲロニア大学(ポーランド、クラコフ)アメリカ学とポーランド移民研究所 助教授



パウェルは2000年に法学修士号を、2003年に政治学博士号を取得した。彼は、アメリカ合衆国の法・政治制度(英米法、憲法、米国最高裁の役割、法的手順、権力分立、連邦主義)とカナダの法・政治制度(行政の権力、法の二重構造、裁判所の役割)、ポーランドと欧州連合に関連する法的問題、など幅広い研究を行っている。既に3冊の著作と4冊の編著書がある他、アメリカの法・政治制度に関する論文を数多く執筆してきた。SYLFF奨学生として2001年から2002年にかけてアメリカ・カトリック大学(ワシントンD.C.)に派遣された。彼は、欧州法律学生協会のクラコフ支部の広報担当の経験も持つ。


デューク・ゴッシュ
ジャダプール大学(インド)経済学部 博士課程在籍



デュークの博士論文は、インドの中小企業の資金供給リスクの分析と運営に焦点が当てられている。彼は、開発途上国が持続可能な開発を達成するためには、中小企業の成長を支援することが必要不可欠と考えている。10年以上の社会人経験があり、最初はインド最大のメーカー、次いで民間銀行で働いた。ジャダプール大学経済学部で修士号を取得し、コルコタのインド経営大学院から経営学修士号を取得した。更に、インド対外貿易研究所とインド社会福祉・経営研究所の客員講師でもあり、両研究所でファイナンスと経営戦略を教えている。



ディナサス(ディヌ)・アブデラ
ユトレヒト大学(オランダ)人文地理と都市・地域計画学部 地学学科 博士課程在籍




社会貢献に関心が高いディヌは、ユトレヒト大学博士課程において、東アフリカの開発、ジェンダー、健康、人権問題に取り組んでいる。
2005年にはSYLFF奨学金を受給して、同校で国際開発研究の修士号を優秀賞で取得した。修士課程在籍中、SNVオランダ開発機構で、サービス提供の介入策について、インターンを経験した。その後さらに、人文地理計画に関する2つ目の修士号をユトレヒト大学で取得した。同修士課程在籍中は、エチオピアで家族計画とHIV/AIDSに関してセクターごとのアプローチと分散化に関する実証研究を行った。
更に彼女は、ニューヨークの社会科学研究評議会の「ジェンダー・安全とHIV/AIDSプログラム」の下、国連開発計画危機予防・復興局と共に「ジェンダー・危機予防と復興研究センター」を発足するための提案を行った。また、社会科学研究評議会とユネスコが2008年に共同出版することになった「4つ目の波:女性への暴行―ジェンダー、文化、HIV/AIDS」という書籍出版のための国際有識者会議の開催にも携わった。


フレデリック・シュー
ユーザー・レヴェル メディア会社(米国)共同経営者



フレッドは、技術開発とマーケティング戦略のあらゆる分野において非常に経験豊富な起業家である。彼は現在、ユーザー・レヴェル メデイア社の共同経営者であり、特許申請中のオン・デマンド・ビデオ「広告と顧客の本質的ソリューションズ」は、オンライン・ビデオ視聴者にリアルタイムの広告を提供し、消費者のニーズに応えるものである。それ以前フレッドは、ネオマー社(2003年グッド・テクノロジー社に買収された)の設立メンバーの一人でありセールス・アンド・マーケティング部の上級副社長であった。同社では、シンギュラー、リサーチ・イン・モーション、724ソリューションズ、ベル・モビリティー、パーム、グーグル、ヤフー、モティエントなどの各企業と交渉し、OEMライセンス契約を締結した。最初の就職先はSBCコミュニケーションであり、ベンダー戦略グループに所属していた。またIBM、アルゴ・グループ、デンジャーでも働いた経験を持つ。フレッドは、コロラド州立大学法学部で法学修士号を取得した後、テキサス大学オースチン校でMBAを取得し、その時にSYLFF奨学金を受給した。また彼は、カリフォルニア州弁護士会のメンバーでもある。


(文責:菅井敬太)