タイプ
レポート
日付
2014/5/29

Sylffフェロー ジミー・チャン、ウィーン少年合唱団と来日

指揮者/ピアニストのジミー・チャン(ウィーン国立音楽大学出身、2005年ヤングリーダー奨学基金プログラム"Sylff"フェロー)と、彼がカペルマイスター(常任指揮者)として率いるウィーン少年合唱団の「ハイドン組」が現在来日しています。5月21日サントリーホール公演後のジミーへのインタビューをご紹介します。

「それまで私は主にオペラや交響曲の指揮をしていたので、昨年ウィーン少年合唱団の指揮をする事になった時は驚きました。しかし短い間でも、彼らに良い影響を与えてきたと思いますし、自分自身この体験を心から楽しんでいます。」

彼の言葉通り、サントリーホールでのコンサートでは、伝統的でオーソドックスな"聖歌隊"のイメージを変える、ドラマティックかつ創造的な演出で日本の観客を沸かせました。ヨーロッパ各国と日本の歌全28曲が演奏されましたが、ステージでは観客をより惹きつけるために、少年達の個性を引き出し、時にはサプライズも飛び出す楽しい演出がちりばめられていました。多くの少年がソロ・パートで美しい歌声を披露し、年長の少年達は歌うだけでなくパーカッションやピアノ演奏も交代で担当していました。ヨーデル曲の演奏では、スイスの民族衣装に着替えた少年達が客席バルコニーの何箇所かに突然現れ、舞台を中心として四方から聴こえる歌声が、アルプスの山々に響き渡るヨーデルを連想させました。これらはジミーのオペラ指揮の経験が十分に生かされた演出といえます。

ジミーの幅広い経験と技術は、演出面にとどまらず、就任当初から合唱団に大きな影響を与えています。
「私は、プロの音楽家としての自分の姿を示すことで、少年達にプロフェッショナルであるようにと教え、励まし続けています。」
二人の息子の父親でもあるジミーは、愛情を持って厳しく接する家庭での経験がこの仕事に役立っている、とも話してくれました。

最後に、ジミーから若い音楽家のSylffフェロー達への力強いメッセージを紹介します。
「自分自身と、自分の音楽に、そして観客に正直に向き合ってください。音楽家としてキャリアを築くことは厳しい挑戦ですが、決して妥協はしないでください。自分の個性を大事にし、常に初心を忘れずにいてください。」

ジミーの世界的な活躍を心から祝福するとともに、今後も指揮者・演奏家・教育者としての更なる飛躍をお祈りします。


■ ジミー・チャン(Jimmy Chiang)
ウィーン国立音楽大学でオーケストラおよび合唱指揮とピアノを学ぶ。2005年同大学Sylffフェロー。2007年に第4回ロブロ・フォン・マタチッチ国際指揮者コンクール優勝後、指揮者として頭角を現す。同大学Sylffフェローらと共にチャリティー・コンサートにも出演。オペラ、交響曲、合唱曲、ピアノ曲、室内楽、歌曲と、広範囲のレパートリーをこなす多才な音楽家である。音楽教育にも力を注いでおり、香港児童交響楽団の芸術参与として指導を行い、ドイツ語圏で活動するツアー・カンパニー「児童オペラ・パパゲーノ」にツアーリーダーおよび出演者として参加している。(ジミー・チャン公式ホームページ

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