東京財団メールマガジン

Vol.445【米中接近の意味】

_____________________________2013/07/18

―――――――― 【東京財団メールマガジン Vol.445】 ――――――――
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[1] トピックス
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■┓ レポート「簡素で透明な診療・介護報酬制度に向けて」
┃┃  三原岳 東京財団研究員兼政策プロデューサー
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東京財団は昨年10月、政策提言「医療・介護制度改革の基本的な考え方」を
発表し、医療・介護連携によるプライマリ・ケア(初期包括ケア)の充実や
政策決定の分権化などを提言しましたが、こうした改革を進めるには、国民
が当事者や納税者の意識を持って議論に参加し、合意形成する必要がありま
す。

そこで、オープンな場で医療・介護について議論する連続フォーラムを開催
することとし、6月14日のフォーラム第2回では「納得できるケアと透明な料
金体系を目指して」をテーマに、医療機関や訪問介護事業所の経営者、医療
経済学を専攻する学者らが今後の報酬体制の在り方を議論しました。

フォーラムの議論から浮かび上がった今後の制度改革に向けた課題や論点に
ついて、三原研究員がレポートをまとめました。治療・ケア行為ごとに加算
される出来高払い制度の課題や、改定ごとに加算措置の追加で制度が複雑化
している現状と弊害、今後の簡素化・透明化に向けた方向性に向けた論点や
考え方を整理しています。

               ◇-◇-◇

現場で何か問題が起きると、国による膨大な解釈通知やQ&Aを読まなければ
ならないシステムが効率的と言えるだろうか。中央集権で細々と国が一律に
縛るのではなく、制度を簡素にして負担と受益の関係を明確にしたり、現場
に近い部分に権限を移譲したりしつつ、患者・利用者や現場の納得感を得ら
れやすい形の改革が必要ではないか。

同時に、情報開示やケアの質評価も重要であるが、情報開示が実現したとし
ても、全ての患者・利用者が専門的な医療・介護情報を適切に理解できると
は限らない。サービス提供者の間で情報の格差(非対称性)が存在する以
上、「何が適切か?」という評価を下すのは容易ではないためである。

東京財団が昨秋の提言で、患者・利用者サイドに立った「代理人機能」とと
もに、代理人の「責任」に報酬を支払うシステムへの転換を提案したのも、
情報格差(非対称性)が存在するためである。


▼ 全文はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1166
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▼ 連続フォーラム<第2回>の議事要旨、動画、資料等はこちら
http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1153
▼ 論考「出来高払いの弊害を考える」はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1134
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■┓“Views on China”― 中国の定点観測
┃┃ 「米中接近の意味」
┃┃  小原凡司 東京財団研究員兼政策プロデューサー
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中国の政治、経済、外交、安保、社会などを客観的かつ分野横断的に定点観
測する“Views on China”。今週は、小原研究員が6月7、8日に米カリフォ
ルニア州パームスプリングズで、延べ8時間にわたって開催された米中首脳
会談によって両国が接近したその意味を検証しました。

               ◇-◇-◇

多くの問題を抱える米中両国が、現在、それを克服して協力関係を築かなけ
ればならないと認識した理由はどこにあるのだろうか。今回の首脳会談で、
両首脳は「新型の両国関係を進展させる」と表明したが、「新型大国関係」
というコンセプトは、2012年2月に当時の習近平副主席が訪米時に提示し、
2012年5月に北京で開催された米中戦略経済対話において胡錦濤当時主席が
強調したもので、オバマ大統領が、同年6月19日のG20サミット出席時に「現
実的、建設的かつ包括的な二国間関係の新たなモデルを作ることができる」
と応えたものである。それから、約1年を経て、米中両首脳が「新型大国関
係」について議論を始めたのだ。江沢民当時主席が1990年代に米中大国関係
の構築を唱えてから20年、米中両国にその必要性を認識させる情勢の変化が
生じたと考えられる。


▼ 全文はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1165
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[2] 新着記事
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▼ レポート「中国(南京大学)のSylffフェロー、『日本知識』を競う全国
  大会で第二位の栄冠」
 http://www.tkfd.or.jp/fellowship/program/news.php?id=144
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[3] メディア掲載情報
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■┓【7月12日付「DIAMOND online」】
┃┃ 「富裕層がシンガポール、香港に脱出
┃┃   彼らの狙う租税回避をどう防ぐ」
┃┃  森信茂樹 東京財団上席研究員
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株式などの含み益を持つ富裕層が、シンガポールなどキャピタルゲイン課税
のない国に出国し、その国の居住者となった後に巨額のキャピタルゲインを
得る「租税回避」の事例が増えているといいます。

森信上席研究員は7月12日の「DIAMOND online」に寄せた論文の中で、米国
をはじめとする多くの先進国が、出国する者の株式等の金融資産の譲渡益に
課税を課す「出国税」を紹介しつつ、「譲渡益が実現していない段階で、譲
渡したとして『みなして』課税することに税法上の問題はないのか。問題な
いとしても、具体的にどのように資産を評価するのか」といった課題を指
摘。さらに、「例えば日本と香港で二重課税になる場合に、調整をどうする
のか」との疑問を呈した上で、「実際に導入されている先進国の例を参考に
しながら、十分時間をかけた検討を行う必要がある」と述べています。

▼ 論文はこちら(「DIAMOND online」サイトへ)
 http://diamond.jp/articles/-/38729
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■┓【7月12日付「ナショナル ジオグラフィック日本版」】
┃┃ 「第2回 最エネ先進国ドイツの『意思決定力』に学べ」
┃┃  平沼光 東京財団研究員兼政策プロデューサー
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レアメタルやシェールガス、メタンハイドレートなどの開発、さらには再生
可能エネルギーの普及などにより、世界の資源・エネルギー情勢は大きく変
わりつつあります。「資源エネルギーと日本の外交」プロジェクトをすすめ
る平沼研究員が「ナショナル ジオグラフィック日本版」にエネルギーに関
するレポートの連載を始めました。第2回目は「再エネ先進国ドイツの『意
思決定力』に学べ」です。

▼ 第2回レポートはこちら
  (「ナショナル ジオグラフィック日本版」サイトへ)
 http://nationalgeographic.jp/nng/article/20130709/357516/
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■┓【7月14日付『毎日新聞』】
┃┃ 「駐日大使ケネディ氏 日米関係プラス」
┃┃  渡部恒雄 東京財団上席研究員兼政策研究ディレクター
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オバマ米大統領は、ジョン・ルース駐日米大使の後任に、故ケネディ元大統
領の長女であるキャロライン・ケネディ氏を指名する方針を固めました。

渡部上席研究員は、7月14日付『毎日新聞』紙上に、「ケネディ氏はリベラ
ルで人権を重視する。大統領に近いケネディ氏を選ぶことで日本の重要性を
示す一方、歴史認識において安倍政権に賢明な行動を促す狙いもあるのでは
ないか」といったコメントを寄せています。

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■┓【7月15日付『日本経済新聞』】
┃┃ 「海女文化継承へPRを強化 好機生かし、苦境打開」
┃┃  平野秀樹 東京財団上席研究員
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NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」が人気を集めているものの、「海女」
文化が今、存亡の危機にあるといいます。

平野上席研究員は7月15日付『日本経済新聞』紙上で、その要因を「資源の
減少に尽きる。日本の磯は近年、漁場としての力を失った地域が多く、悪循
環に陥っている」と指摘。解決策については、「(今の海女ブームは)まれ
に見るチャンスだ。この機会を生かさない手はない。例えば、地元の子育て
中の母親でも新たに海女を始められるよう、漁協で子どもを預かる場所を提
供するといった環境づくりや、行政を巻き込んでの資源保全への意識啓発な
ど、先を見据えた取り組みが欠かせない」とコメントしています。

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■┓【7月16日付「WEDGE Infinity」】
┃┃ 「『バーリンホウ』と『西進戦略』
┃┃  内陸部開発で経済格差目指す中国政府」
┃┃  小原凡司 東京財団研究員兼政策プロデューサー
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小原研究員は、7月16日付「WEDGE Infinity」サイトのコラム「チャイナ・
ウォッチャーの視点」に寄せた論文の中で、中国で主張され始めた「西進」
(西への活動の拡大)について、「単純な米中パワーバランスに基づくもの
ではない。中国国内の経済格差解消の努力と密接に関係している」と言及。
また、李国強首相が進める「都市化」についても、「未だ、沿岸部大都市付
近の地域を対象としているように見えるが、中国国内の経済格差是正には、
内陸部の発展が不可欠だろう。そして、経済格差を是正することが出来なけ
れば、中国社会に更に不満が溜まり、不安定化する可能性がある。中国政府
にとって、経済格差解消は最優先課題であると言える」と論じています。

▼ 論文はこちら(「WEDGE Infinity」サイトへ)
 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2987
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■┓【7月17日付「WEDGE Infinity」】
┃┃ 「参院選後のアベノミクス本丸 法人税を引き下げよ」
┃┃  原田泰 東京財団上席研究員
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国際的に高いといわれている日本の法人実効税率について、原田上席研究員
は7月17日付「WEDGE Infinity」に寄せた論文の中で、法人税は引き下げる
べきであると強調。その理由として、「そもそも法人税は誰に対する課税な
のかが分からない。企業が法人税を価格に転嫁できるのなら企業ではなく消
費者が税を負担していることになる。企業の利益が減るのなら株主が負担し
ていることになるが、株主は株式ではなくて別の投資の仕方を考えるだろ
う」と述べています。また、11.93%の地方法人税については廃止すべきだ
とし、「企業の活動が盛んになれば地方自治体の仕事も増えるが、雇用が増
え、所得が増え、消費が増え、地価も上がる。自治体はそこで働く人から所
得税、消費税、固定資産税を取れる。法人税を取る必要はない」としていま
す。

▼ 論文はこちら(「WEDGE Infinity」サイトへ)
 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2989
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■┓【7月18日付『東京新聞』】
┃┃ 「公約見極めポイント、負担説明しているか」
┃┃   三原岳 東京財団研究員兼政策プロデューサー
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参院選に向けて、職員の待遇改善など介護保険改革の論点を考察する7月
18日付『東京新聞』に、三原研究員のコメントが掲載されました。

コメントでは参院選の論戦について、「財政が厳しい中、国民の負担増は
避けがたい。そのことを誠実に話し、真面目に政策を考えているか見極め
てほしい」としています。

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[4] イベント案内
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■┓ 第63回 東京財団フォーラム
┃┃ 「日欧はアジアの海でどんな協力ができるか」
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北極圏の航路および資源、シーレーン防衛の在り方などへの関心が高まる現
在、日欧は海洋安全保障の分野においていかなる協力ができるのかについて
考えます。

パネリストに、独コンラート・アデナウアー財団日本事務所の招きで来日す
るドイツの安全保障専門家らを迎え、米国、中国、ロシア動向を専門とする
当財団研究員と議論します。

お誘いあわせの上、ご参加ください。


【日時】2013年7月23日(火) 16:30~18:00(受付16:00~)

【会場】日本財団ビル2階 会議室(港区赤坂1-2-2)

【テーマ】「日欧海洋安全保障協力の今後
      ~ 北極海航路とシーレーン防衛・サイバー」

【パネリスト】
 ルッツ・フェルド(ワイズペンズ・インターナショナル・ディレクター)
 ラルフ・ティエル(ポリティカル・ミリタリー・ソサエティ会長)
 ピーター・ロエル(ベルリン戦略政治安全保障経済研究所理事長)
 渡部恒雄(東京財団上席研究員兼政策研究ディレクター)
 畔蒜泰助(東京財団研究員兼政策プロデューサー)

【モデレーター】
 小原凡司(東京財団研究員兼政策プロデューサー)

 ◎ 参加費無料、日英同時通訳付


▼ お申し込みはこちら
 http://www.tkfd.or.jp/event/detail.php?id=204
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フェルド中将は、ドイツ海軍退役後、欧州委員会安定化基金(Instrument
for Stability)顧問および欧州防衛機関のメンバーを務めるなど、EUで安
全保障に関わる要職を歴任。ティエル、ロエル両博士はEU/NATOでの実務経
験を有する専門家です。

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