タイプ
論考
プロジェクト
日付
2010/7/21

刊行『オバマ政権の主要高官人事』

東京財団「現代アメリカ」プロジェクトでは、2008年大統領選挙を2007年後半の段階から分析し、2008年11月の本選挙直前までの間に、主要な候補者と、政策アドバイザーおよび選対本部幹部の人事を追跡してきました。

この度、政権発足後の人事を2010年5月時点でまとめた「オバマ政権の主要高官人事」【6.60MB】を当財団ウエッブサイトに掲載するとともに、小冊子(A5版・296頁)として刊行いたしました。これは先に当財団ウエッブサイトサイトで公表した人事分析(2009年9月)の改訂第4版にあたり、オバマ政権の人事の全容を分析した最初の試みです。

これら政権発足後の二つの人事分析を、大統領選挙前の異なる時期に発表された三つの版と並べてみると、2007年11月から2010年5月までの3年半にわたるアメリカ政界の人事の動きが、かなりの程度フォロー出来るはずです。

中でも特筆すべきは、予備選段階では民主党の最有力候補とみなされ、最後まで指名獲得を争ったヒラリー・クリントン上院議員を国務長官に任命したこと、また、ブッシュ政権のビル・ゲーツ国防長官を留任させたことです。この人事はリンカン大統領の「チーム・オブ・ライバルズ」に比較されました。

また、選挙戦を通じてオバマの強力な支持者であったラーム・エマニュエルを大統領首席補佐官に、オバマの選対本部で活躍したジム・メッシーナを大統領次席補佐官、デビッド・アクセルロッド、ピート・ラウズを大統領上級顧問に、ロバート・ギブスを大統領報道官に任命するなどの人事が行われました。

一方、厚生長官に指名されたトム・ダッシェル、商務長官に指名されたビル・リチャードソン、さらにはジャッド・グレッグ、政府機能監視官に指名されたナンシー・キルファーが納税漏れや献金問題で指名を辞退するなど、人事の失敗も相次ぎました。

アメリカでは、大統領が局長級の官僚まで任命するため、オバマ政権の高官人事はまだ完了していないとみられますが、今年11月には中間選挙が控えており、このタイミングでの人事分析は、オバマ政権のこれまでの実績を評価し、今後を見通す作業において、貴重な参考資料を提供するものです。

この包括的な人事分析がアメリカ政治の現状を理解するよきガイドとなるだけでなく、本プロジェクトにおける一連の他の分析とともに、より息の長いアメリカ研究にとって貴重なデータを提供するものとして、大いに役立つことを期待します。

東京財団研究員兼政策プロデューサー 片山正一



2010.07.21  オバマ政権の主要高官人事分析(人名録第4版)【PDF 6.60MB】(A4見開き・151頁)

2009.09.28  オバマ政権の主要高官人事分析【PDF 915KB】(A4・155頁)

2008.11.14  米大統領候補人脈の研究 マケイン、オバマ両候補の選対本部幹部・政策顧問・有力支持者分析 ― 2008年(人名録第3版)【PDF 6.04MB】(A4見開き・170頁)

2008.02.18  2008年米国大統領選挙主要候補者の選対本部・政策アドバイザー人名録第2版【PDF 2.78MB】

2007.12.13  第1版追補(Mike Huckabee)【PDF 75KB】

2007.11.28  2008年米国大統領選挙主要候補者の選対本部・政策アドバイザー人名録第1版【PDF 3.66MB】