タイプ
レポート
プロジェクト
日付
2010/12/8

第3回日中政策勉強会 ―日本の中の中国―

東京財団研究員
大沼瑞穂


北朝鮮の韓国砲撃事件に伴い、中国の動きが注目されている。中国が北朝鮮に寄り添えば寄り添うほど、日米韓は結束する。それは、尖閣諸島問題で、米国に「尖閣諸島は、日米安保条約の適用範囲内」との文言を引き出してしまったことからも、明確だ。中国が「中立である」との立場を公に繰り返すのは、こうした日米韓の同盟強化を避けたいという思惑がある。そして、中国自身、対北朝鮮の戦略の練り直しのタイミングに来ていると感じていてもおかしくない。それは、砲撃そのものを知らされていなかった中国のメンツにも関わるからだ。

そうした北東アジアが緊迫する中、日本の華僑社会はどう中国という国を見ているのか。
尖閣諸島問題、反日デモ・・・日本で報道される中国の姿は、日本にいる中国人にどのように映っているのか。在日中国人はおよそ68万人と在日コリアを抜いて1番多く、在日外国人の三分の一を占める。日本国籍を取得した華人は、初めて10万人を突破し、日本に在住する華僑・華人は80万人程度に昇る。


どの大学にも中国人留学生が在学し、農家や工場での研修生、日本企業で働く中国人、大学やマスコミで活躍する研究者やジャーナリストなど多くの中国人が日本社会の中で活動している。彼らは自発的にさまざまな活動を通じて、ネットワークの構築を進めている。それは法輪功といった反中国政府の集まりから、中国政府に近い人間まで様々だが、激しい対立関係は持たず、緩やかな連帯を組んでいる。査証が緩和されれば、日本における中国人はますます増えていく。日本社会の中で彼らとどういう関係を構築していくのか。日本留学経験のある中国高官が減少する中、こうしたネットワーク作りを活発化すべきだとの声もある。

第三回日中政策勉強会では、日本の中の中国というテーマで、日本の華僑・華人社会について、ジャーナリストの段躍中氏からご講演いただき、その後、尖閣諸島や反日デモに対する華僑の見方など積極的な意見交換を行った。

勉強会の議事録は、こちら→→<第3回日中政策勉強会>