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レポート「中華人民共和国 第五世代指導部の特徴」

March 26, 2009

改革開放の総設計師たる小平は、かつて1949年の中華人民共和国成立以来の指導部について、毛沢東を核心とする世代を第一世代(1949~1976年)、小平を核心とする世代を第二世代(1976~1989年)、江沢民を核心とする世代を第三世代(1989~2002年)と呼んだ。この定義に従えば、胡錦濤が率いる現政権は第四世代であり、今後ポスト胡錦涛の時代を担うのは第五世代となる。

そうした第五世代指導部候補者の代表格が、第17回党大会において二階級特進の大抜擢で党中央常務委員入りした習近平(1953年生)と李克強(1955年生まれ)であり、続く2008年3月の全国人民代表大会で習は国家副主席に、李は常務副総理に任命された。同じく昨秋の党大会で政治局委員となった経済・金融担当副総理(前北京市長)の王岐山(1948年生まれ)、重慶市書記(前商務部長)の薄煕来(1949年生まれ)、党中央書記処書記(前江蘇省書記)の李源朝(1950年生まれ)、広東省書記(前重慶市書記)の汪洋(1955年生まれ)らも第五世代の有力政治家である。

2007年秋以来、日本の報道やレポートにおいても習近平や李克強の名前を目にすることが珍しくなくなった。冒頭紹介したチェン・リー上席研究員のレポートも、習と李を中心に第17回党大会で政治局委員となった第五世代有力政治家を主たる分析対象に据えている。

無論、彼ら数名のトップエリートが第五世代指導部の中心メンバーの最有力候補者達であることは間違いないが、2012年から2022年までの中国を担う第五世代指導部とその周辺で活躍が期待されるのは彼らだけではない。

中国の次世代指導部には、いかなる顔ぶれが予想されるのか。彼らは総体としていかなる特徴を有するのか。集団指導体制の定着と党内民主の進展が予想される今後の中国指導部にあって、その顔ぶれと特徴を掴むことは、中期的な対中政策の策定にあって一定の意義を有するだろう。

そこで、東京財団 「現代中国研究プロジェクト」 では、中国の第五世代指導部候補と見なしうる有力者を広範にリストアップし、彼らの略歴を精査することによって、その世代的な背景や属性上の特徴を明らかにすることを試みた。

東京財団政策研究部
研究員  関山 健

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    • 東洋大学 国際教育センター 准教授
    • 関山 健
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