会社の本質と資本主義の変質(2007-10)

実施年度

2007~2010年

プロジェクトの目的

「会社とはそもそも何か」という切り口からスタートし、現在進みつつある経済の構造変化を踏まえた上で、会社法、会計基準、労働法、会社の経済活動に対する規制のあり方など、会社をめぐるルールを設計する上での基礎理論について岩井克人主任研究員を中心として検討します。また、その理論に基づいて現行制度の妥当性を検証し、政策シンクタンクという自由な立場から具体的な制度改正を提案します。

現在取り組んでいる主な具体的政策研究テーマ

IFRS(国際財務報告基準)への日本の対応に関する政策提言


当プロジェクトでは、2010年12月、雇用に関する政策提言『日本のIFRS(国際財務報告基準)対応に関する提言』を公表しました。
⇒提言本文はこちら
日本は2012年までに上場企業の連結財務諸表へのIFRS(国際会計基準)強制適用の有無を判断することとなっており、メディア等では、あたかも強制適用が既定路線であるかのような論調もみられます。しかし、上場企業3800社へのIFRS強制適用は「百害あって一利無し」であり、日本に大きな禍根を残すことになりかねません。

IFRSは会計基準の品質の面でも、また、コスト、法律、税務の面からも、優れた会計基準とは言えません。今回の「日本のIFRSへの対応に関する政策提言」は、多くの専門家と実務家の意見を踏まえ、IFRSが抱える問題点と日本がIFRSに対して取るべき立場について提言しています。

  • <検討メンバー>
  • 岩井 克人(東京財団主任研究員、東京大学教授)
  • 村松 幹二(東京財団研究員、駒澤大学准教授)
  • 清水 剛(東京財団研究員、東京大学准教授)
  • 黒石匡昭(公認会計士)
  • 佐藤 孝弘(東京財団研究員兼政策プロデューサー)
  • 山本容子(東京財団政策研究グループアシスタント)


雇用政策に関する政策提言


当プロジェクトでは、2010年3月、雇用に関する政策提言『新時代の日本的雇用政策~世界一質の高い労働を目指して~』を公表しました。
⇒提言本文はこちら
いわゆる「派遣切り」問題を契機に労働者派遣法改正案が今国会で提出されるなど、雇用政策のあり方がいま改めて問われています。民主党政権の関心は格差是正や労働者保護に集中し、日本経済全体の生産性向上を目指す政策立案とはなっていません。そうした路線の行きつく先は結局「限られたパイの奪い合い」です。

今後、派遣法をはじめ雇用関係の重要政策が次々に検討される予定です。東京財団では、この喫緊の課題に応えるべく、最新の労働経済学における実証研究の成果も踏まえて、日本の雇用政策の新たな理念と体系的な制度改正案を提言いたします。

  • <検討メンバー>
  • 岩井克人(東京財団主任研究員、東京大学教授)
  • 村松幹二(東京財団研究員、駒澤大学准教授)
  • 神林 龍(東京財団研究員、一橋大学准教授)
  • 清水 剛(東京財団研究員、東京大学准教授)
  • 佐藤孝弘(東京財団研究員兼政策プロデューサー)
  • 冨田清行(東京財団研究員兼政策プロデューサー)
  • 風間直樹(東洋経済新報社・オブザーバー参加)


建築基準法に関する政策提言


東京財団研究プロジェクト「会社の本質と資本主義の変質研究」では、建築基準法の問題点について検討し、2009年2月に政策提言『住宅市場に“質の競争”を~建築基準法の本質的欠陥と改正提言~』を取りまとめました。
⇒提言本文はこちら
阪神・淡路大震災、耐震強度偽装事件(いわゆる「姉歯事件」)を経て、福田内閣の200年住宅ビジョンに至るまで、事あるごとに日本の住宅ストックは質が低いと言われ続けてきましたが、一向に改善する兆しがありません。本提言では、その根本的な原因がどこか探るとともに、それを解決するための政策対応を提案します。

  • <検討メンバー>
  • 岩井 克人(東京財団主任研究員、東京大学教授)
  • 村松 幹二(東京財団研究員、駒澤大学准教授)
  • 神林 龍(東京財団研究員、一橋大学准教授)
  • 清水 剛(東京財団研究員、東京大学准教授)
  • 佐藤 孝弘(東京財団研究員兼プログラム・オフィサー)


会社買収ルールに関する政策提言


東京財団研究プロジェクト「会社の本質と資本主義の変質研究」では、敵対的買収に関するルールの立法措置を検討し、2008年2月5日に政策提言『株式会社の本質と敵対的買収~敵対的買収ルールに関する東京財団案』を取りまとめました。
提言本文はこちら提言概要はこちら
ブルドックソース事件に象徴される、日本の敵対的買収プロセスの不透明性は投資家に対する日本市場の評価を下げ、株価低迷の要因ともなっており、ルール整備は喫緊の課題となっています。

本提言では、日本経済の発展と資本市場の活性化のため、株式会社と企業買収の本質を改めて見極めた上で、実効性のあるルールの創造を目指しました。
研究会での理論的検討と並行し、多数の実務家、市場関係者、経営者団体、学者、政策担当者、政策シンクタンクへのインタビュー・意見交換を行いました。

今後は本提言の実現に向けて、各方面に働きかけてまいります。

  • <検討メンバー>
  • 岩井 克人(東京財団主任研究員、東京大学教授)
  • 村松 幹二(東京財団研究員、駒澤大学准教授)
  • 神林 龍(東京財団研究員、一橋大学准教授)
  • 清水 剛(東京財団研究員、東京大学准教授)
  • 佐藤 孝弘(東京財団研究員兼政策プロデューサー)

 

プロジェクトメンバー

プロジェクトリーダー

 

プロジェクトメンバー

 

政策プロデューサー