タイプ
レポート
日付
2014/6/11

ウクライナ危機への視点――西側は無力なのか

鶴岡路人 研究員

2014年5月25日の大統領選挙を受け、ウクライナは、国内の安定化、国家の再統合、EUを中心とした西側(米欧)諸国との関係強化、ロシアとの関係の再構築等、新たなスタートを切ることになった。他方で、それらの成否は、ポロシェンコ新政権の出方に加え、国内外のさまざまなアクターの行動にかかっており、当然のことながら、楽観視できる状況にはない。特にウクライナ東部の情勢、さらには混乱が長引くことによる経済の停滞や対外債務の問題は、新政権に突き付けられた喫緊の課題である。

ウクライナをめぐる危機に関しては、さまざまな視点での分析が可能であるが、以下では、日々刻々と変化する現地の情勢から一歩退き、ロシアによるクリミア編入を中心とするウクライナ危機が突きつけている問題を、2008年8月のロシア・グルジア紛争との比較で検討するとともに、米欧諸国の対応に関して主流となっている国際的論調を検証する。端的にいって、ウクライナ危機は、これまで「ロシアを通じた視点」、つまりロシアの戦略や意図を解明するという観点で語られ過ぎていたのではないか。ウクライナ危機における、最も重要なアクターの一つがロシアであることは当然であり、その分析が不可欠であることは論を俟たないが、ここでは、西側の視点から大枠を見つめ直してみたい。

何が問題なのか――ロシア・グルジア紛争との相違

今回のロシアによるクリミア編入に象徴される行動の最大の問題は、力による現状の変更、すなわち他国領土の編入、力による領土拡張が、21世紀の欧州大陸において発生してしまったことである。そこに至るプロセスは決して単純なものではなかったものの、この結果のみをもってしても、今回の危機は、冷戦後の欧州秩序を根底から揺るがすものだといえる。そのようなことは起きないし、起こしてはならないというのが、冷戦後欧州の根本的理解であり原則だったのである。

ヤヌコヴィッチ政権崩壊の過程や暫定政権をめぐるさまざまな問題を、西側諸国の行動を含めて批判したところで、ロシアによるクリミア編入が、ウクライナ憲法を含めた国内法および国際法による合法性と、プロセスの政治的正統性をともに欠いたものであったことは否定できない。加えてそれらによっても、ロシアの行動が正当化されるわけではない。

ロシアによる隣国への介入という観点では、2008年8月のロシア・グルジア紛争が思い出される。グルジアとの武力紛争の結果、ロシアは、南オセチアとアブハジアという、ロシア系住民の多く住むグルジア領内の2つの自治共和国を独立させ、国家承認を行った。これによりロシアは米欧諸国の強い反発を受けたが、それと比べても、今回は下記の四つの点でさらに深刻だといえる。

第一に、ロシア・グルジア紛争の場合、ロシアによる度重なる圧力や挑発を受けていたとの現実はあったとしても、2008年8月の実際の武力衝突において、先に武力行使を行ったのはグルジア側だった。これに対して、ウクライナ危機において、ロシアが先に実力行使に出たことに疑問の余地はない。ウクライナ軍は抵抗すらほとんどしなかったのである。武力紛争の評価にあたっては、「どちらが先に手を出したか」、或はさらにそれ以上に、「どちらが先に手を出したと見られるか」が、国際世論を左右する大きな要素なのである。

第二に、南オセチア、アブハジアのロシア系住民にはロシアのパスポートが支給されたが、ロシアはそれら地域に独立を宣言させ、国家承認を行ったものの、編入には踏み切らなかった。それに対して、クリミアの場合は、さらに大きく進み、編入という選択肢がとられた。既存国家からの一部地域の分離独立に関しては、文脈やプロセスの国際的正統性が大きく異なるものの、当初ロシアが引き合いに出したように、コソヴォ独立等の前例がないわけではない。しかし、隣接地域の編入による領土の拡張は、またレベルの異なる問題である。

第三に、グルジアについては、ロシアによる初めての、――そして、当初から希望的観測の部分があったかもしれないが――そのとき限りの行動であると見られる側面が大きかったものの、クリミア編入により、そのような行動は、パターン化された、より根の深い傾向であるとの見方が強まった。グルジアで見られたような隣国への武力介入が「最初で最後」の事例でなかったとすれば、クリミア編入が最後になる保証もない。そのため、ウクライナ東部、さらにそれ以外の隣国においても、「次は我が身」との懸念が当然生じることになった。特に、エストニアやラトヴィア等、ロシア系住民を多く抱える諸国の懸念は切実である。

第四に、より大きな構造的な要因として、西側とロシアの双方にとっての、グルジアとウクライナの戦略的重要性の相違が指摘できる。地理的にも国の大きさの観点でも、ウクライナの戦略的価値が、格段に大きいのである。それ故、ロシアにとっても、ウクライナを失うことを阻止したい衝動が大きかったと見られるし、西側にとってもウクライナの独立性を保つことの重要性は、グルジアのそれよりも高い。

無力な西側という言説

そのうえで、西側の対応である。メディアに多く見られる論調は、
  • (1)米欧諸国による武力介入はあり得ない――今回の危機は、ロシア軍と全面的に戦うには値しない、
  • (2)欧州諸国は特に天然ガスの供給に関してロシアに依存しており、ロシアに対して強い経済制裁措置に踏み切ることは難しい――ロシアに比べて西側が脆弱な立場にある、
  • (3)クリミアがウクライナに戻ってくる可能性は現実的には存在しない――ロシアによるクリミア編入は既成事実になった、そのため、ロシアとの関係修復にあたっては、それは前提として黙認せざるを得ない

というものであり、端的にいって、西側は無力だというストーリーになる。これらの前提には、ロシアにとってのクリミアの戦略的重要性は否定し得ない、つまりロシアの論理も分からないではない、といったパワーポリティクス的発想が存在する場合も多い。しかし本来、ロシアがそのように考えているであろうという現実を把握することと、21世紀の今日において、そのような行動を容認することとは明確に別問題である。

上記三つの要素を個別に考えた場合、それぞれは、現実に沿ったおそらく正しい認識であろう。米国もNATOも直接の軍事介入は当初から否定している。また、ロシアに対する全面的経済制裁の実施は、欧州諸国にとってコストが大き過ぎる。さらに、クリミアがウクライナに戻ってくることを信じている人は、ウクライナ国内政治のレトリックとしてはともあれ、ウクライナ国民を含めて少数派であろう。そして、ロシアと全面的な武力衝突を回避したい以上、ロシアとの関係修復の方法を考えるのは当然であり、そのために対話の維持が求められることも当然である。それでも、上記三つの主張は、それぞれに重要な問題を孕んでいる。

武力介入の意思の有無は焦点か?

第一に、「武力介入しない」ことと「無力である」ことは同義ではない。今回の危機の本質がロシアによる武力行使――どの程度国家による正規の軍事作戦であったかどうかは評価が分かれるが、少なくともロシア軍所属の軍人による実力行使がなされたことは否定しえない――である以上、それに対抗する最も効果的な手段は、西側、特に米国による武力介入であるとの議論は確かに成立する。プーチン露大統領が軍事力の信奉者だとすれば、その行動を止められるのは、同じく軍事力のみだったであろう。しかし、米欧の側に軍事介入の意思がないことをもって西側が無力であると考える論者の多くは、実際のところ、西側による武力介入を支持していたわけではない。

そもそも、ウクライナが加盟国でない以上、NATOにおいて集団防衛を規定する北大西洋条約第5条が適用されないのは当初から自明であった。2008年のグルジア、及び今回のウクライナ危機が示したことの一つは、集団防衛コミットメントを伴わないパートナーでは、安全保障には役立たないということであろう。例えば今日の事態を受けて、米国による拡大抑止やNATOおける集団防衛の信頼性を議論するのであれば、例として見るべきはウクライナではなく、ポーランドやバルト諸国への防衛コミットメントが果たされるか否かである。

他方で、たとえ戦闘部隊の派遣でなくとも、米国がウクライナに対してより実質的に軍事的関与・支援を行う可能性は、皆無だったわけではないだろう。また、米国がロシアに対し、特に軍事面においてさまざまな警告を発していたであろうことも想像に難くない。ロシア側が正規軍による組織的な軍事作戦を避けた背景に、米国の出方に対する憂慮の存在を指摘することもできるだろう。これらについては、さらなる検証が求められるものの、西側(特に米国)による武力介入がなかったという表面的な部分のみで判断すべきではない。

加えて、今回の危機が、軍事的面以外にもさまざまな側面を有することに鑑みれば、軍事介入以外の手段の重要性も再評価されるべきである。ウクライナ危機を巡る議論では、ロシアにどう対処するかが焦点になりがちだが、本来はウクライナ自体により焦点を当てる必要があろう。経済的にも政治的にも混迷するウクライナにどのような支援を行うのかという課題であり、EUの果たすべき役割が大きい。今回の危機への西側の対応の限界として、武力介入の意思の欠如が真っ先に指摘されるのも、――意識的か無意識かを問わず――今回の危機が、主として「ロシアを通じて」理解されてきたことと無関係ではないだろう。そもそも、当のウクライナ政府が、米欧諸国による武力介入の要請を行った事実すらないのであり、米欧諸国の武力介入の意思の有無は、今回の危機への西側の対応を理解するうえので焦点だとはいえない。

欧州経済はロシアに対して一方的に脆弱なのか?

第二に、西側が「経済的にロシアに依存している」ことは、「ロシアが一方的に強い立場にある」ことを意味しない。その背景としてまずは、欧州によるロシアへの依存という基本的認識を問い直す必要がある(欧州と比べ米国は、ロシアへの経済的依存の度合いが低いため、以下では欧州に特化して議論を進める)。

ロシアとの経済関係が最も深いドイツに関して、対ロ脆弱性がよく指摘されるが、2013年のドイツ政府の貿易統計によれば、ドイツの全貿易(輸出入)に占める対ロ貿易の割合は3.8パーセントであり、この数値は、中国、さらには仏英米等の西側の大国より少ないのはもちろんのこと、国別ではベルギー、ポーランドに次ぐ11位である。もちろん、ドイツの天然ガス需要の3割以上をロシアに依存しているという現実もあり、ロシアからの輸入に関しては、少なくとも短期的には他国による代替可能性が低いという特殊事情が存在する。また、対ロ直接投資の蓄積も大きい。そのため、ドイツにとってのロシアの経済的重要性がベルギーのそれより低いという議論は直ちには成立しない。それでも、経済面での対ロシア依存というパーセプションについては、統計にもとづいた相対的な理解が必要であろう。

加えて、欧州諸国がロシアに一方的に依存しているのではない。ロシアも欧州に依存しているのであり、実態はあくまでも「相互」依存である。西側とロシアとの間には、軍事力の行使という選択肢が現実的に存在するか否かという大きな非対称性が存在し、それ故に、「強いロシア」に対して「弱い西側」というイメージが先行するのだろう。しかし、少なくとも経済面に関する限り、冷戦時代のソ連と異なり、グローバル経済に組み込まれたロシアは、国際市場のなかで生きているのであり、自国のみが非脆弱性を維持することはできない。たとえ米欧諸国が実際に制裁措置を講じなくとも、市場が対ロ投資のリスク評価を引き上げるだけで、ロシアの株式市場は下落し、ロシア国債の格付けは低下することになり、ロシアは大きな経済的損害を被るという構造にある。資本や技術に関して、ロシアは米欧先進諸国に依存する部分が大きいのである。

天然ガスを含むエネルギーの関係にしても、欧州側が供給源の多様化に失敗していたのは事実だが、同時に、ロシアも輸出市場の多様化に成功してこなかった。ロシアとしては、エネルギーを輸出し続けない限り、国家財政や国内経済が立ち行かなくなるのであり、ロシアが一方的に強いカードを有しているわけではないことは明白である。2014年5月の天然ガス輸出に関するロシア・中国間の合意に関してはさまざまな評価があるものの、今回のウクライナ危機を受けて、ロシアが新たな輸出市場を欲する度合いが高まっていたことは事実であろう。

もちろん同時に、西側諸国もロシアとの経済関係から利益を上げており、現行以上の経済制裁の実施に、経済界、さらには特に雇用の維持にセンシティブにならざるを得ない政府において消極的な声が根強い現実にも変わりはない。それはどの国でも同じであるが、とりわけロシアとの経済関係の強いドイツにおいて、この側面が強調されることは驚くに値しない。また、ロンドンの金融市場はロシア・マネーで多くの利益を得ており、英国がそれを失いたくないのも当然である。フランスによるミストラル級強襲揚陸艦のロシアへの輸出契約も、経済的利益に基づく行動である。各国とも、自国のみが経済的損失を被ることは避けたいのが本音である。

しかし、対外政策の手段としての経済制裁は、常に相手に与える損害と自らが被る損害の微妙なバランスのうえで成り立っており、今回、米欧諸国の対応が特に弱腰だとはいいにくい。1980年代初頭のポーランド危機を受けての対ソ連制裁においても、米欧は激しい内部対立を経験したし、核兵器及び弾道ミサイル開発をめぐる対イラン制裁における日米欧の駆け引きも記憶に新しい。

今回、特に問題があるとすれば、欧州諸国がこれ以上の制裁に合意することは困難だろうと、ロシアに足元を見られていることであろう。実際、制裁への姿勢を含め、今回のウクライナ危機に対する危機感の度合いには、欧州諸国内で大きな温度差があり、これが、欧州(特にEU)の立場を弱いものにしている。

それでも、ロシア軍にウクライナ東部への直接的な介入等のきっかけがあり、米欧諸国の追加制裁が発動されるような状況になった場合に、国内経済上の打撃を受ける度合いは、ロシアの方が相対的に大きくなるであろうことは確実である。それを理解しているロシア側が、そうした事態を招かない一線を守っていると考えるのであれば、具体的な制裁の脅し以上に、その背景にある経済的相互依存関係が、紛争拡大の抑止機能を果たしているのかもしれない。

戻ってこないクリミア?

第三に、「クリミアが戻ってこない現実」と、「黙認する」との間にも、現実政治においては大きな相違が存在する。クリミアは、すでに「凍結された紛争(frozen conflict)」になったとの評価をよく耳にするが、「凍結」されている事実を強調するか、「紛争」であり続けている側面を重視するかで、理解は大きく変わってくる。前者は黙認に近い姿勢といえる。後者の場合であれば、ロシアによるクリミア編入は非合法で非正統的である事実を主張し続けるということになる。

ロシアによるクリミア編入を認めず、その非合法性と非正統性を唱え続けることには、少なくとも政治・外交の世界において、原理原則論としての一定の意義があるといえる。これは、クリミアがウクライナに戻ることはおそらくないであろうという現実とも完全に両立可能である。軍事的な対抗手段には乏しくても、この点での役割は、今後とも欧州諸国に強く求められる。力による現状の変更は容認しないとの国際社会の結束が強まることは、日本にとっても大きな関心事である。

欧州内国際関係の変容――ポーランドの役割

これらに加え、今回の危機への欧州の対応を理解する際には、ポーランドの役割に着目する必要がある。NATOにおいてもEUにおいても、冷戦後に加盟した中東欧諸国を「新規加盟国(new members)」と呼ぶ慣行は一部に根強いが、その位置付けは大きく変化している。経済面ではいまだにキャッチアップ途上との側面を残すものの、欧州の特に政治・外交・安全保障の領域において、特にポーランドは英仏独に並ぶ主要アクターになっている。

その背景には、ドイツに加えてロシアとの関係を地道に強化することで、「反ロシアの未熟な急先鋒」という旧来の悪いイメージを改善し、成熟した大国の地位を築こうとする努力があった。そのため、今回のウクライナ危機においても、シコルスキ外相を中心として、ポーランドは大きな役割を果たすことになった。

また、対ロシア制裁に消極的だったドイツが制裁に舵を切った背景にも、ポーランドを中心とする強い働きかけがあったといわれている。ドイツにとっても、ロシアとの関係と、EUとNATOの同胞であるポーランド(及びバルト諸国等)との関係を天秤にかけた場合に、後者を選択することの妥当性は、ドイツ国内において従来よりも当然視されるようになっているようである。前述のとおり、ドイツの対ポーランド貿易は、対ロ貿易を上回るようになっており、経済面でも関係拡大の実態が進んでいる。

安全保障面に関しては、今回のウクライナ危機を受け、NATOの枠内において、ポーランドやバルト諸国に対する安心供与(reassurance)の強化が進められている。ウクライナはNATO加盟国でないため、北大西洋条約第5条の集団防衛は適用されないが、加盟国となると話は別である。ポーランドやバルト諸国といったロシアへの懸念を強く感じる諸国に対して、集団防衛をどのように実効力のあるものにするのかという観点では、非常事態対処計画の精緻化、他のNATO加盟国部隊の配備、領土防衛に関する高烈度のシナリオを含む演習の実施等があり、その一部はすでに開始されている。加えて、同盟における安心供与は、パーセプションの問題でもある。例えばポーランドがNATOやEUを含めて、欧州における不可欠な主要アクターとなればなるほど、「周辺国として見捨てられる」ことへの懸念は、ポーランドの側で低下すると考えられる。

今回のクリミア危機への米欧諸国、特に欧州による対応を考える場合には、このような欧州内国際関係の構造変化を踏まえる必要がある。旧ソ連圏への関心は、NATO・EU内でも、中・東欧諸国において特に強いことに鑑みても、ポーランドを中心としたそれら諸国の動向は、今後とも鍵となろう。ロシアの視点の偏重を是正するとともに、欧州を理解するにあたって英仏独に偏った視点も同様に修正が求められている。

今後に向けて

なお、ここでの議論は、今日の米欧諸国の立場がロシアよりも強いことを示唆するものでは必ずしもない。ロシアへの対応における米欧諸国間の足並みの乱れは深刻であり、ロシアには足元を見られているのが現実である。対ロ経済制裁に関して温度差が大きいうえに、NATOにおける集団防衛の強化、すなわち、バルト諸国やポーランドを対象とした安心供与に関しても、各国の真剣度は大きく異なる。さらに、ロシアをパートナーとして見ることができなくなったとして、それは欧州各国において、国防予算増加のきっかけになるのか否か。ロシアとの関係において、各国は「抜け駆け」をせずに一致した行動ができるのか。そして、EUはウクライナの西側接近に、どこまでコミットする準備があるのか。将来的な加盟を視野に入れるのか。これら欧州諸国に突き付けられた課題は大きく、重い。いずれも、短期間では答えが出ようにない問題である。それでも、西側は「どうせ一つになれない」という先入観、ましてやロシアの威を借りて米欧を冷笑するような姿勢で今後の展開を予断するようでは、全体像を見失う危険があろう。

そもそもクリミア編入は、ウクライナが西側接近し、ロシアから離れていこうとするなかで、守勢に立たされ、危機感を持ったロシアがとった行動であった。そのウクライナを惹きつけたのは、西側の軍事力ではなく、自由と豊かさ、およびその政治・経済モデルだったと考えるべきであろう。そしてこの基本的構図は、たとえクリミアがウクライナに戻ることはなかったとしても、予見し得る将来において変わることはないだろう。