タイプ
レポート
日付
2012/5/31

インタビューシリーズ「介護現場の声を聴く!」 主な出演者の声〔利用者のニーズと対応策〕

利用者のニーズと対応策


  • 住み慣れた家に住み続けたいと考える高齢者は多い。「施設に入りたい」という人と会ったことがない。施設入所の大半が「迷惑を掛けたくない」「一人じゃ何もできないから」という理由だ。(第7回)

  • 施設の方がニーズが高い。「入れるのならば入りたい」「入れたい」という気持ちの人が多い。(第7回)

  • 「家で住みたい」と考えている人は多いが、要介護度が重くなって来ると、施設で掛かるお金よりも在宅でサービスを複合的に使った方が高くなる。この場合、「家族に迷惑を掛けたくない」という理由で、施設入所がちらついて来る。(第7回)

  • サービスが足りず、介護保険の中でフォローできていないので、施設に入るしかない流れになっている。夜間対応などのサービスを充実すれば、在宅の可能性は非常に広がっている。(第7回)

  • 80~90歳代は戦争などを経験し、「食事が摂れる」「清潔で安全な所で生活できる」というだけで満足。ただ、趣味などを持つ団塊世代が介護保険を利用するようになると、今のサービスでは満足せず、やり方を変えなければ事業所は残っていかない。(第8回)

  • 新サービスの名前は「あしつよ」。「足腰を強く」というイメージに加え、「明日に繋げよう」という思いも込めた。介護保険の対象外としてダンスや温泉旅行を提案するなど、デイサービスの先の楽しみを提案し、足腰を強くしようという目的を掲げている。(第10回)

  • 高齢者向け住宅を建設する際、利用者に安心して住み続けて貰えるよう、住宅に医療

  • 介護サービスを付属させたい。介護が必要な方が安心して暮らせることを優先するので、募集の対象は医療機関やケアマネージャーを想定している。(第10回)

  • 小規模型事業所を中心に、5時間に1カ所、約5000カ所のペースでデイサービスの事業所が生まれている。民家を改修した小規模型事業所や、スーパーの跡地を再利用した大規模事業所などの設立が相次いでいる。(第13回)

  • デイサービスを始めたからと言っても、すぐに満杯とはならない。大規模事業所を立ち上げても採算が成り立たない。収益だけ見れば利用者が多い方がいいのかもしれないが、持続性や継続性の観点で言えば質を提供するか、コンセプトを周知していないと、後から痛い目に遭う。(第13回)

  • 現状の経営は厳しいと言わざるを得ない。しかし、利用者を単に集める発想ではなく、事業所のコンセプトを確立させてニーズに合う高齢者を集めるか、多岐に渡るニーズに対して我々が対応するか。これができた時に事業所の経営はプラスになる。(第13回)

  • 現場では「訪問入浴の担当者が腕に刺青を入れていた。家族や利用者のことを考えれば、職員をクビにできるか」「送迎サービスの運転手が免許停止になった。職員を解雇できるか」といったトラブルが絶えない。法律的な内容を解説する本が多いが、法律だけでは現場で解決しない。(第15回)

  • 例えば、刺青の関係で言えば、採用前に判明した場合には断ることが可能。事業者の目から見れば、「そんな奴がいる」と困るというのが普通。しかし、内定後や勤務後に判明すると解雇しにくくなる。逆に言えば、トラブルを起こしたくなければ先に確認しろということだ。(第15回)

  • 家族は施設に入れたいが、自分から望んで施設に入る人は余りいない。(第16回)

  • 元々は温泉のメンテナンス業者だったが、現在は足湯の拡大に努めており、介護業界を中心に受注が1年間で飛躍的に伸びている。多くの高齢者は冷え症なので、付加価値を付けたい介護関連施設が足湯の導入を図っており、利用者からも評判は上々だ。(第16回)

  • 利用者に喜んで貰うため、中古のスロットマシーンや麻雀を取り入れた。楽しくて1日頭が動いて、認知症予防に繋がるのならば良いことだ。(第16回)

  • 高齢者向け住宅の殆どが訪問介護に近いサービスを提供しており、「ケア付き住宅」を名乗る所もある。近所に訪問介護事業所を別に設け、サービス提供者が訪問する形で、併設する事業所モデルをやる事業者が増えている。(第17回)

  • 宿泊付きデイサービスに近い事業体として、2006年度の制度改正で「小規模居多機能居宅介護サービス」が創設された。しかし、25人以下の登録が義務付けられ、採算が合わないくため、事業所の整備が進んでいない。参入企業が少な過ぎて、それを補完する形で普及した。(第17回)

  • それまでは自治体や民間の篤志家が実施している宅老所が通所介護の時間外サービスとして存在しており、宿泊付きデイサービス(お泊まりデイサービス)の潜在的なニーズは古くから根強かった。(第17回)

  • 介護と保育の事業所を近くに併設することで、介護事業所で働く女性の子どもを引き取ることが可能。高齢者と乳幼児の交流を通じた相乗効果に加え、高齢者と乳幼児を1カ所で預けられるメリットもある。これから広めて行こうという出発点の段階。介護

  • 保育の融合は一石何鳥にもなる。(第17回)

  • 夜になると幼児は帰るが、高齢者の夜間サポートを付けている。夜間の保育サービスについては、それぞれの家庭環境によっては出て来る。(第17回)

  • 訪問介護として、夜間にも排泄介助のニーズがある。(第17回)

  • 長期間歩くには車椅子が必要で、外出の楽しみがない。ホスピタリティあるサービスがキーワードになるので、エンターテイメントを提供してくれる老人施設やキャンピングカーで遠方に出掛けるサービスといった需要が出て来るのでは。(第18回)

  • 高齢者本人の声が発せられない。今の利用者は物を言わない世代。我慢していることを現場で痛感する。しかし、団塊世代が介護保険を受給する状況になった場合の予測として、自己主張する団塊世代から不満が多々出て来れば、保険外のサービスが生まれて来る。(第18回)

  • 需要を見込める分野として、訪問介護の随時サービスがある。実際のニーズや職員の待遇がうまく行くと、利用者には使い勝手の良いサービスになる。(第18回)

  • サービスの枠に高齢者を当て込むのが殆ど。個人のニーズに応えて、利用者の趣味を生かせるようなサービスまで可能であれば、介護サービスの裾野は広がる。(第18回)

  • 介護保険外のケアビジネスを超えてシニアビジネスということで、介護保険を受給していないシニア層も対象に入って来る。(第18回)

  • 自宅で最期まで生活したい人が多い。自分が高齢者になった時のことを考えても同じ。その一方で、家庭の事情で家にいられない方もいる中で、特養は受け皿となる。(第19回)

  • 勤めている特養では最短2~3日、最大2週間程度のショートステイとして20人を受け入れた。ショートステイは家族が出掛けたり、介護疲れを癒したりするための「レスパイト施設」。利用希望者が多く、先着順で希望が殺到する。日程が合うか合わないかで取り合いになる。(第19回)

  • 突然、ショートステイに来ても施設が対応できない。お泊りデイは普段から利用者を見ているので家族も安心する。自宅とショートステイのギャップを埋めるための存在。ショートステイに入れない事情があり、お泊まりデイは発生して来た。(第19回)

  • 一人暮らしの高齢者に対しては鍵を預かる時もある。色んなサービス会社が来ている場合、その分、合い鍵を何種類も作る。高齢者と家族の関わり方は様々。家族の事情が凄く見える。(第19回)

  • 宿泊付きデイサービス(お泊まりデイ)を利用している期間が年単位の人もいる。それぐらい施設が足りていない。家族から見れば、お泊まりデイも特養も泊まりということでは同じ。施設系と居宅系の概念は凄く近くなる。(第19回)

  • 施設系は職員の定着率が低い。施設系の方が高齢者の要介護度が高いため、施設の方が肉体的にきつい。(第19回)

  • 施設系と在宅系の間で職員の異動は少ない。施設系から認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に転職するケースは散見されるが、施設系から在宅系は少なく、転職のパターンは施設系から施設系、訪問介護は訪問介護というケースが多い。(第19回)

  • 妻を先に亡くした男性の方が孤立する可能性が高く、ホームにいる人は奥さんが亡くなった後、子供が近くに住んでいなくて入って来る男性。コミュニティを作るのは、女性の方が圧倒的に上手。(第19回)

  • 妻に先立たれた独居は男性が多い。女性は家族なり、親戚なりが同居しているのではないか。訪問介護の際のイメージでは、男性は「依存したくない」という気持ちがある。奥さんに先立たれたら弱い。女性の方が左右されない。女性は強い。(第19回)

  • 自分も子供に介護して貰うのは嫌かな…。正直、自分が介護されることを話し合うことはない。意識の外に置いてしまっている。(第19回)

  • 在宅サービスと施設の職員では、仕事の内容が違う。自分の知識だけじゃない考え方が違う。例えば、利用者との接し方を見ても、施設系よりも在宅系職員の方が「お客様」という態度が鮮明。その反面、施設系では馴れ合いが出て来る。それが良かったり悪かったりする。(第19回)

  • 宿泊付きデイサービス(お泊まりデイサービス)と特養の間でサービスの違いが少なくなっており、将来的に施設と在宅のサービス内容が一緒になることを考えると、特養でしか学べない知識、在宅じゃないと学べない知識を互いに今から入れた方がより良い介護士になれる。(第19回)

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