公益資本主義研究(2009)

実施年度

2009年

プロジェクトの目的

「企業」の存在は、直接・間接に我々の生活や社会に影響を与えています。社会がより複雑化する中、企業行動のひとつひとつが個人生活に与える影響もますます大きくなっています。同時に、サブプライムローン問題、地球温暖化、社会の格差問題などの世界規模の課題は、ますます深刻化しています。激変する現代社会において、こうした問題を解決し「公益」を実現していくには、政府や国際社会のみならず、企業と社会の関係をも理解して、それをうまく活用していくことが必要不可欠です。

企業は株主だけではなく、従業員、顧客、取引先、地域社会、関係する人たちすべてのものであり、事業を通じて社会に貢献するのが本来の姿です。しかし、米国に端を発する極端な自由市場・株主偏重型の資本主義がもたらす様々な影響が、近年深刻な社会問題として表面化してきました。将来の成長や株主以外の関係者を犠牲にしてまで短期に収益を上げようとする経営思考、格差の拡大、社会的なきずなの欠如、などがその一例です。

こうした状況下で、企業が市場で競争をしながら社会への貢献を企業存続の大きな目的とする「公益資本主義」を考え、その実現のための理論構築・市場経済の丁寧な制度設計が必要になってきています。今後、「株主至上主義」が持つ問題の原因と性質を解明し、その上で持続可能な繁栄につながるような「公益資本主義」の構築を目指します。さらに、世界の国々が新しいルールに基づく企業経営が出来る世の中を実現したいと考えています。

プロジェクトメンバー

  • 原 丈人(アライアンス・フォーラム財団代表理事兼公益資本主義研究部門長、デフタ・パートナーズ グループ会長、前東京財団理事)
  • デビッド・ジェームズ・ブルナー(研究員、アライアンス・フォーラム財団研究員、ハーバード大学研究員)
  • イーサン・S・ベルンシュタイン(研究員、アライアンス・フォーラム財団研究員、カウフマン財団研究員、ハーバード大学博士課程)
  • デビッド・シン・グレイウォル(研究員、アライアンス・フォーラム財団研究員、ハーバード大学ソサイエティ・オブ・フェローズ ジュニア・フェロー)
  • ブラッドリー・R・スタッツ(研究員、アライアンス・フォーラム財団研究員、ノースカロライナ大学チャペルヒル校 ケナン・フラグラー経営大学院 助教授)
  • 野宮あす美(東京財団・アライアンス・フォーラム財団 研究員兼政策プロデューサー)

 

政策プロデューサー

  • 野宮あす美


*本研究はアライアンス・フォーラム財団との共同研究*

研究報告書