タイプ
その他
日付
2008/10/22

第25弾「日本ミツバチ」(3/5)


3.どんなところで作られているのか


 




対馬は、縦に82キロ、幅は最大で18キロもある日本で3番めに大きな島だ。山の険しい地形であり、島全体の89%を占める森林のうち、65%が天然林が占める。34%に当たる人工林は、ひのき55%、杉が40%。そして森林組合の会員と日本在来ミツバチの養蜂家はほとんど重なっている。森林組合の扇会長は言う。

「現在の森林の荒れようは、昭和34年代からの山づくりの政策の結果です。近頃は、100年間、持つ家を日本にも造ろうと言い始めましたが、それには100年かけて育てた木材がいると言われている。ところが、杉を日本中に植林し、40~50年で伐採して木材にするという当時の政策で、山のスパンも短くなってしまった。その上、20年前からの自由化で、8割の建材を安い外材に依存するようになった。こうして、林業が業として立ちいかなくなってしまったのです。対馬には、林業と農業の兼業が多い。そこまで追い込んで、今度は、森林組合に自立しなさいと突き放す。全国で700ほどある森林組合の500~600は赤字です。そこで、何とか、対馬の組合員の暮らしが成り立つすべはないかと考えて、思い当ったのが、この在来日本ミツバチの蜂蜜だったのです。」

しかし、日本ミツバチに着目することで逆に見えてきたのは、対馬固有の自然の豊かさだった。そこは「真冬にないだけで、年中、多様な花々が咲き乱れる」楽園だった。これだけの日本ミツバチの養蜂文化が残った日本で三番目に大きな島は、ヤブツバキ、ハゼ、モチノキ、在来のヒトツバダゴ、玄海ツツジ、イヌサンショウ、柿、山桜・・・と密源に事欠かない。また、日本ミツバチは、その花粉や果汁さえまめに集め、『対馬市ニホンミツバチ部会』の部長を務める養蜂家の斎藤茂人さんは、その田んぼで米の花粉を日本ミツバチの姿を目にしたという。こうした百花の蜜を集めたはちみつは、島民の健康の秘訣であり、これを毎日食べる習慣が根付いている。つきたての餅を日本ミツバチのハチミツに絡めていただくという伝統料理も残る。

日本中の養蜂家が効率のいい西洋ミツバチに切り替える中で、なぜ、これほど日本ミツバチが残ってきたかという問いに、島の人は、常に「やっぱり島だったから」と答える。おそらく、その対島が誇る豊かな密源ともに、島には畑や田が全体の2%に満たないことから農薬などの被害も少なかったこと。そして、今では、これも壊れつつあるとはいえ、島ならではの自給的な暮らしの一環として、特に貴重さが意識されることもなく、守られてきたのだろう。


 

 


4.どこで買い、知ることができるのか





「対馬市・ニホンミツバチ部会」
  長崎県下県郡厳原町大字南室22-1
  TEL :0920-52-2677
  FAX :0920-52-2692
  MAIL:tushima-shin-minami@eos.con.ne.jp