制度転換の政治経済分析(2010)

実施年度

2010年

研究の目的

90年代以降に起こった日本型政治経済システムの制度転換(単純化すれば「タテ」から「ヨコ」へ)がどのような経済的な影響を与えたかにつきRIETI(経済産業研究所)との協働で理論・実証分析を行い、新しい日本型システムの醸成に向けて必要な「新しい経済政策」のあり方につき提言を行う。
90年代以降、日本では「構造改革」が声高に唱えられ、主に米国を模範とした様々な制度改革が導入された。しかしそれらの制度改革は、以前からあった日本型をある程度は壊すことには成功したものの、他方で米国型に完全に移行したわけでもなく、新たな「形」が見えないことからくる不安や不満へとつながっている。求められるのは、日本の文化や伝統といったものも生かしつつ、米国流のヨコ型の制度も取り入れた新しい日本型システムである。そのような制度転換にはどのような経済・政治効果が伴い、どのような政策が求められるのか? 本プロジェクトでは、特に各種制度や意識の転換スピードの差異が産み出す負の効果について着目し、適切な制度転換のあり方やスピードについても検討していく。
具体的応用例として、産業金融の制度転換につき検討し、それに関連した制度の転換(政治制度、行政制度等)との連動性、ミスマッチが産業金融の流れと産業再編にどのような影響を与え、ひいては産業のアウトプットにどう影響したかを引き続き見る。
2010年度は、前半は「産業構造ビジョン2010」、「新成長戦略」などへのインプットを中心に行いつつ、産業のケーススタディを行い、前年度来の理論・実証分析と結びつけた政策提言を作成する。


プロジェクトリーダー

RIETI側リーダー

  • 小林慶一郎(RIETI上席研究員、東京財団上席研究員)

研究グループ

  • 西山圭太(産業革新機構執行役員)、吉次弘志(日経経済部次長)、朱穎(九州大学ビジネススクール准教授、自動車産業)

研究補佐(RA)

  • 矢尾板俊平(RIETIアシスタント、三重中京大学専任講師)、尾崎敦司(RIETIアシスタント、早稲田大学政治経済学術院博士課程)など
  • 他、研究協力者として、経済学部博士課程大学院生など。また、RIETIにおけるJIP研究グループ(深尾一橋大教授、宮川学習院大教授等)の協力を得ている。