タイプ
その他
日付
2007/8/21

米国研修レポート(第1回)

米国研修について3名の研修生の週報から抜粋して紹介いたします。


八鍬文子(神奈川県伊勢原市)
-7月25日(水)マルトノマカウンティの税務監査委員による講義-
マルトノマカウンティの税務監査委員であるMr. Tom Linharesからアメリカ、特にオレゴン州の地方政府について講義を受けた。アメリカの地方政府には、カウンティ、シティ、スクールディストリクト及び特別区があり、連邦と州以外の法域はすべて地方政府と呼ぶことができるとのこと。州法によって地方政府の種類やそれぞれが提供するサービスについて規定されているが、各地方政府がそれらのサービスすべてを行わなければいけないという訳ではない。そのため、どのようなサービスを受けられるかによって支払う税金の額も異なることになる。逆に考えると、自分が必要とするサービスや所得額に応じて居住地を選ぶことができるわけだ。とかく「全国一律」が好まれる日本とは異なるシステムである。

Tom Linhares氏による講義

予算の編成プロセスは州法で決められており、編成プロセスはオープンにしなければならない。プロセスは、予算案を職員が作成→会計士がチェック→議員と同数の市民で構成する予算委員会へ提出→公聴会→議会で検討→成立となる。予算委員会の委員は一般の市民。専門知識のない一般市民が予算案をチェックすることができるのか、市民の役割が何なのか疑問に思ったが、議員が専門的知識を持たない市民との対話によって検証することに意義があるという。また、固定資産税についての説明もあり、カウンティが一括して徴収していることや学校建設等で起債が必要となる場合に住民投票を経て特別税を課税しなければならないことなどを学んだ。


鈴木奈津子(東京都荒川区)
-8月7日プロジェクト・マネジメントについての講義-
ロジカルフレームワークの水平方向の論理展開について説明を受けて、検証可能な指標と検証方法について考えた。プロジェクトの核心へと近づいてきた気がする。BOSS指標の考え方については理解できたが、自分のプロジェクトに置き換えた場合の実際の継続可能のための指標が浮かんでこなかった。

Marcus Ingle教授による講義

Marcus Ingle教授との個人面談を行い、アクティビティについていくつかの提案をいただいた。荒川区には緑化推進化に関連するNPOがないので、協働という発想は出てこなかったが、他の場所のNPOを呼んでくればいいのだと聞き、考えが広がった気がした。


諏訪頼史(埼玉県三郷市)
-8月8日(水)在ポートランド旅行会社「Azumano Travel」訪問、インタビュー-
堂園正蔵社長、谷田部勝副社長からのお話のなかで一番興味をもったのは、オレゴン州における企業誘致戦略であった。第一次産業であった農業や林業が衰退し、人口流出が起こる中、自分たちの地域の強みは何かということから始まり、?自然がある ?空気がきれい ?水がきれいで豊富 ?電力も豊富 ?優秀な労働力(SATの平均点が全米一位)、これらを自分たちの武器として、ターゲットをハイテク産業に絞って、企業誘致活動を進めていった。政府として、税金面の優遇措置をとるが、その交換条件として母子家庭の母親や低所得者層の雇用の確保などを提示した。この交換条件という概念が、今までは全くなく、話を聞いて「これはうまいな」と素直に思った。今後、自分の市の企業誘致において、優遇面の交換条件において、市民のためになるような条件を提示できればと思う。

余談であるが、お二人の話を伺って、日本とアメリカのかけ橋となるべく多大なるご尽力をなされた方々だと感じた。また、ポートランドには様々な自治体が視察に来ているというお話があった。