タイプ
その他
日付
2017/5/11

ブカレスト大学NF-JLEP奨学生ロマン・パシュカさん来訪

東京財団が運営する、日本語教育基金(Nippon Foundation Fund for Japanese Language Education Program: NF-JLEP)では、海外の日本語教育の推進を目的として、6か国の8大学に基金が寄贈され、各国の日本語教育に係る様々な事業に活用されています。ルーマニアでは、1994年にブカレスト大学に基金が設置され、現在は、日本語・日本文学科専攻の最も成績優秀な大学生、大学院生への奨学金給付などの事業を実施しています。

2017年1月、2000年代のNF-JLEPの奨学生である、ロマン・パシュカさん(Roman Pasca)が東京財団を来訪しました。

 

 

ロマンさんは、2012年に早稲田大学大学院日本語教育研究科の博士後期課程に入学し、現在は、神田外語大学で教鞭をとっておられます。大学では、日本のPop Cultureなどについて英語で教える傍ら、江戸時代の日本の思想家、安藤昌益とアダム・スミスの哲学や自然観の比較研究を行っています。また、今年からは同校の大学院でも比較文化論の授業を日本語で教えます。

同時に、早稲田大学日本語教育研究科で、日本語教育の質的研究に関する博士論文を執筆中です。

さらに、“人生を貫くことばの意味から未来の言語教育を考える”と題した共同研究を行っており、東アジア、アメリカ大陸の各調査地において、母語として日本語を身につけた者が、外的要因により異なる言語環境(外国)に身を置くことになった現在でも、日本語で人生を全うしようとする姿を通し、ことばの根源的な意味を捉え直すことに取り組んでいます。

日本語教育の枠組みを乗り越えて、「ことば」を様々な切り口から、ダイナミックに研究を展開するロマンさんの今後の活動から目が離せません。

最近の活動成果としては、2冊の本を出版しました。

「Critical Perspectives on Japanese Philosophy, Homo Naturalis: Ando Shoeki’s Understanding of the Human Being」 edited by Morisato Takeshi, Nanzan Institute for Religion & Culture and Chisokudō Publications, 2016. pp.78-99.

「日本語教育のための質的研究入門」舘岡洋子編 ココ出版2015年369-377ページ