タイプ
レポート
日付
2008/3/5

奨学事業レポート「カザフスタン出身SYLFFフェローの今」

マカバット・ケンシェガリエワ女史は中央アジアのカザフスタン出身。ドイツのライプツィヒ大学でSYLFF奨学金を受給、2003年に博士号を取得しました。現在は母国に戻り、アラブ首長国連邦(UAE)への不動産投資スペシャリストとして活躍しています。先頃、同女史がカザフスタンのロシア語雑誌に取り上げられました。また、最近ドイツ技術協力公社(GTZ)での仕事も始め、シニア・コンサルタント兼コーディネーターとして活躍しています。


マカバット・ケンシェガリエワ氏は、カザフスタン出身のSYLFFフェローです。1989年から1994年まで母国の教員養成大学で学んで後、2年間同国アクチュビンスク大学外国語学部でドイツ語および地域研究の教員として教鞭を執りました。1996年にドイツに渡り、SYLFF校であるライプツィヒ大学において、外国語としてのドイツ語教育について研究しました。2000年~2003年は、同大学博士課程においてドイツとカザフスタンにおける高等教育の比較研究をし、その間、SYLFF奨学金を受給しています。2003年に博士号を取得後2006年に帰国、現在は世界的にビジネスを展開しているオーストリアの不動産関連企業メイヤー&パートナーズにおいて、カザフスタン事務所(首都アスタナ)の代表として、アラブ首長国連邦(UAE)における不動産投資を専門に扱っています。


ケンシェガリエワ氏に関して、昨年、母国カザフスタンのロシア語雑誌『シティ・ビジネス(CITY-BUSINESS)』(年10回発行、15,000部)にインタビュー記事が掲載されました。メイヤー&パートナーズの不動産投資業務が紹介されているほか、ケンシェガリエワ氏のこれまでの業績が高く評価されています(以下抜粋)。
「ケンシェガリエワ氏は、ドイツに10年間滞在し、博士号を取得、その後いくつかの業界で実績を積んできた。ドイツ語、英語でのコミュニケーションも全く問題ない。ケンシェガリエワ氏との対談の中で、同氏がヨーロッパで積んできた豊富な実績と経験を垣間見ることができた。UAEへの不動産投資については今後も本誌に最新の動向を寄せてほしい。」



さらにケンシェガリエワ氏は、ドイツでの実績が高く評価され、先頃ドイツ経済協力省(BMZ)管轄下のドイツ技術協力公社(GTZ)に入社し、ドイツの対カザフスタン技術協力事業に携わっています。

カザフスタンは、石油、ガスなど豊富な天然資源に恵まれ、最近では年間10パーセントの高度経済成長を誇っています。GTZのカザフスタンにおける技術協力プロジェクトは1990年代初頭から始まり、1995年にはカザフスタンの最大都市アルマティにGTZの協力事務所が設けられました。2000年には、両国政府の間で経済改革の促進と市場経済への移行に関する合意が成立し、それが現在GTZの活動の中心分野になっています(その一環としてGTZは、カザフスタンに経済研究所を設立し、カザフスタン政府に対し、経済政策に関する助言をしています)。

現在ケンシェガリエワ氏は、「カザフスタンにおける女性のための職業教育、および職業教育訓練システムの改革」に関するプロジェクトのシニア・コンサルタント兼コーディネーターとして活躍しています。今後、ドイツとカザフスタン双方の事情を熟知しているケンシェガリエワ氏の果たす役割は、GTZにおいてますます重要になっていくと思われます。

(文責:丸山 勇)