東京財団メールマガジン

Vol.423【「習近平-李克強」新体制下の人事を読み解く】

_____________________________2013/04/04

―――――――― 【東京財団メールマガジン Vol.423】 ――――――――
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[1] トピックス
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■┓ 論考「胡錦濤国家主席と温家宝総理の最後の全人代(前編)」
┃┃  染野憲治 東京財団研究員
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中国の全国人民代表大会(全人代)が3月5日から17日まで開かれ、習近平総
書記が国家主席に、李克強副首相が国務院総理に選出されたほか、中国政府
の指導者の顔ぶれが決まり、本格的に習近平-李克強体制がスタートしまし
た。

今回の全人代で注目された人事の動向と、PM2.5に代表される中国の環境問
題に関する議論について、染野研究員が論考をまとめました。今週は人事の
動向をご紹介します。

               ◇-◇-◇

今回の全人代での注目点の一つは人事であった。昨年11月に第18回中国共産
党大会(18大)が開催され、11月15日に第18期第1回全体会議(一中全会)
にて次期の共産党最高指導部の顔ぶれ、習近平党総書記をトップとする党中
央政治局常務委員7名などの選出が行われた。今回は国家主席・副主席、国
務院総理・副総理、国務院(内閣)の各部長・主任などの人事が決定すると
ともに、地方トップの人事なども同時期に発表された。

ここで注目された人事の一つは国家副主席であった。同ポストは長らく名誉
職的な位置づけであったが、1998年、江沢民国家主席が胡錦濤政治局常務委
員(当時)を副主席に任命して以来、重要性を増し続く曽慶紅、習近平と政
治局常務委員から選出されていた。今回も同様に政治局常務委員から選出さ
れるのであれば劉雲山(序列第5位)の可能性があったが、結果はその下の
政治局委員18名(常務委員7名を除く)のなかから李源潮が選出された。

李源潮は昨秋の共産党人事でも政治局常務委員入りの可能性が噂された人物
であり、同様に政治局常務委員入りの話があった劉延東、汪洋も今回、副総
理で処遇されている。李源潮、汪洋の二人は5年後にある政治局常務委員の
改選期にも年齢制限にかからず(現在の政治局常務委員7名のうち習近平、
李克強両名以外は年齢制限により引退の見込み)、次期の政治局常務委員入
りが濃厚とされている。


▼ 全文はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1126
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■┓ インタビューシリーズ「障害者の自立を考える」第2回(上)
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健常者と異なり、障害者には相応の支援・配慮が必要なのは言うまでもあり
ません。同時に、大多数の健常者が知らず知らずのうちに形成した社会的バ
リアの前に、数多くの障害者が社会参加や自立の機会を失われて本来の能力
を発揮できず、社会から排除されているのが実情です。

そこで、大学進学後に社会人として活躍している障害者の方々に対し、誕生
から就学・就職までの生い立ちをお伺いするなかで、日々の喜びや苦労、思
いを浮き彫りにすると同時に、「障害がある人々にとって何が社会参加の妨
げとなっているのか?」「どうすれば社会参加が進むのか?」などの点を探
り当てるインタビューを実施しています。

第2回は、東京都立中央ろう学校などで聴覚障害者のカウンセリング業務に
当たる高山享太さんに伺いました。

高山さんは幼少の頃から耳が聞こえなくなりましたが、専門学校での現場実
習を通じて、聴覚障害者の支援に関心と問題意識を持つようになり、東海大
学を経て筑波大学大学院に進学。さらに、聴覚障害者を受け入れている米国
の「ギャローデット大学」に留学し、聴覚障害者に関する専門職の育成など
を学びました。現在は都立ろう学校などの施設で、聴覚障害者のカウンセリ
ングなどに当たりつつ、専門職の育成に向けて活動しています。高山さんに
生い立ちや大学進学・留学に至った動機、障害者の社会参加に必要な施策な
どを聞きました。(上下2回)


▼ 第2回インタビュー(上)はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1110
▼ インタビューシリーズ「障害者の自立を考える」とは?
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/sub1.php?id=376
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[2] 新着記事
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■┓ ユーラシア情報ネットワーク
┗┛ 「インド原発から見える国際政治(3)」
    竹内幸史 ライシャワーセンター客員研究員
 http://www.tkfd.or.jp/eurasia/india/report.php?id=388
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[3] メディア掲載情報
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■┓【4月4日付『読売新聞』】
┃┃ 「語る 対中戦略(4)― 最悪の事態も想定した対処を」
┃┃   秋山昌廣 東京財団理事長
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中国政府が海洋管理部門を国家海洋局に統合した動きについて、秋山理事長
は4月4日付『読売新聞』紙上のインタビューで、尖閣問題への危機意識が背
景にあると説明し、「中国は先のことを考えられないまま、さらに圧力を強
めてくるかもしれない」と語っています。また、尖閣問題をめぐる今後につ
いては、「中長期的には、日中の司法執行当局間、軍と自衛隊の間で危機管
理システムを作る必要もある」としつつ、「最悪の事態も想定し、自衛隊を
含めた対応をしっかり考えておくことは言うまでもない」と述べています。

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■┓【4月2日付「日経ビジネスONLINE」】
┃┃ 「TPPで日本と協調することが米国の長期戦略」
┃┃   渡部恒雄 東京財団上席研究員
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日本のTPP交渉参加をめぐるアメリカの動向について、渡部上席研究員は4月
2日付「日経ビジネスONLINE」サイトに寄せた論文の中で、「オバマ政権に
とって重要な課題は、アジアでの米国のプレゼンスを維持し高めること。そ
のために、TPPには意味がある」とし、「これを通じてアジア・太平洋地域
で『協力の枠組み』を作る。しかもそれを米国と、日本や豪州のような同盟
国が主導して進めることが重要だと考えている」と分析しています。日本が
「聖域」とするコメ、麦など重要5品目の関税の堅持については、「いざ関
税撤廃交渉となるとUSTR(米通商代表部)が前面に出てきてビジネスライク
にタフな交渉をするだろう」と予測。しかしながら、「もともと、日本の市
場を開放することがオバマ政権の究極の目的ではない」とし、「今の米国に
とって、弱い日本は国益ではなく、日本をたたいても意味はない。むしろ、
日本経済の復活とアジア経済における存在感の向上が米国の国益にかなうこ
とは理解しているはずだ」と述べています。

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■┓【『日経グローカル』4月1日号】
┃┃ 「森林買収で露呈、土地法制の不備
┃┃   国土基盤情報確立し、不明化防げ」
┃┃   平野秀樹 東京財団上席研究員
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外資による森林売買をきっかけに、利用目的がわからない、持ち主不明の土
地が増えることへの危機感から、国は2011年4月に改正森林法を制定し、
2012年3月には北海道が水資源保全条例を制定。以来、10以上の県が追随し
ています。

「国土資源保全」の研究をすすめる平野上席研究員は、『日経グローカル』
4月1日号誌上のインタビューで、そうした背景にある日本の土地所有・利用
制度の欠陥を指摘。国や自治体の今後の課題について、「不明化防止は国レ
ベルで一元化し、法律でやらないといけない」とし、「国土基盤情報は早期
に確立し、透明化すべきだ。自治体も個別に動くだけでなく、横断的なネッ
トワークを創設して情報を共有するなど連携を深めてほしい」と語っていま
す。

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▼「国土資源保全」プロジェクトの提言書はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/project.php?id=63
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■┓【『時評』4月号】
┃┃ 「アベノミクス第四の矢は『適切な分配政策』」
┃┃   森信茂樹 東京財団上席研究員
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森信上席研究員は、月刊『時評』4月号に寄せた論文の中で、アベノミクス
第四の矢は「適切な所得分配政策」だとし、「余裕のあるところからより多
くの負担を求め、余裕のないところに回すという基本がくずれ、高齢者世代
内の所得再配分機能などに問題が生じているので、これをきめ細かく見直す
こと」が必要だとしています。さらに、もう一つの問題は社会保障改革だと
し、「効率化と再分配機能の強化という、一見矛盾するような課題をこなし
ていかなければならない。社会保障国民会議の議論を急ぎ、参院選前にその
正直な姿を見せ、国民的な議論に供することが必要だろう」と述べていま
す。

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■┓【3月24日付『日本農業新聞』】
┃┃ 「農業水利施設の管理 誰が負担』」
┃┃   政策提言「農業構造改革の隠れた課題」
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高度成長期を経て、日本の農業、農村は大きく変貌し、農業経営の多様化や
不在村地主の増加などが進む一方で、その変化に制度や運用が追いついてい
ません。たとえば、農業水利施設の管理では、農家の規模や作物が異なるな
かで、作業や金銭の負担をどう分かち合うかが問題となっています。そうし
た課題を洗い出し、その解決に向けた提言をまとめた「農業構造改革の隠れ
た課題 ~変わる農村・取り残される農政~」が、3月24日付『日本農業新
聞』で紹介されました。

▼ 政策提言「農業構造改革の隠れた課題」はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/files/doc/2012-07.pdf
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