東京財団メールマガジン

Vol.425【フォーラムのご案内:「ケリー米国務長官来日とアジア回帰政策」】

_____________________________2013/04/18

―――――――― 【東京財団メールマガジン Vol.425】 ――――――――
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  ◆◇ 第59回 東京財団フォーラム
     「ケリー米国務長官来日とアジア回帰政策」◆◇


第一期オバマ外交を担ったヒラリー・クリントン国務長官は、中国の台頭も
視野に入れ、2010年後半から「アジア回帰」(Rebalancing to Asia)を打
ち出しました。

中東和平により多くの関心を持つといわれている後任のジョン・ケリー国務
長官がこの路線を踏襲するのかどうかが、アジアのみならず中東や欧州でも
大きく関心を集めています。

その最中、4月中旬にケリー国務長官が、就任後初めて韓国、中国、日本を
歴訪、日本では15日 に特別講演を行い、包括的なアジア戦略を示す初の演
説を行いました。

その中でケリー氏は、太平洋国家としての米国の地域でのプレゼンスの維
持、北朝鮮問題への対応、日本のTPP交渉参加表明への歓迎を語り、アジア
地域が「世界の繁栄に大きく影響する」と述べました。

今回のフォーラムでは、先月、『アジア回帰するアメリカ ― 外交安全保障
政策の検証』を発刊したばかりの「現代アメリカ」プロジェクト外交安全保
障チームのメンバーが、オバマのアジア回帰政策とケリーのアジア歴訪につ
いてさまざまな角度から検証し討論します。お誘い合わせのうえ、ご参加く
ださい。


【日時】2013年4月23日(火)10:00~12:00(受付9:30~)

【会場】日本財団ビル2階 会議室(港区赤坂1-2-2)

【テーマ】「ケリー米国務長官来日とアジア回帰政策」

【モデレーター】
 久保文明(東京財団上席研究員、「現代アメリカ」プロジェクト・リーダ
      ー、東京大学法学部教授)

【スピーカー】
 高畑昭男(「現代アメリカ」プロジェクト 外交安全保障チーム・リーダ
      ー、白鴎大学教授)
 加藤洋一(朝日新聞編集委員)
 渡部恒雄(東京財団上席研究員兼外交安全保障担当ディレクター)

【参加費】無料


▼ お申し込みはこちら
 http://www.tkfd.or.jp/event/detail.php?id=199
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[1] トピックス
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■┓ 論考「国は『所有者不明化』の実態と土地制度の不備を直視すべき
┃┃    ― なぜ11道県は水源地域保全条例を制定したか? ―」
┃┃  吉原祥子 東京財団研究員
┗┛────────────────────────────────
安倍晋三首相は2013年4月9日、衆議院予算委員会にて、所有者不明化をはじ
めとする土地制度の問題について、固定資産税や安全保障上の課題も踏まえ
今後検討する考えを示しました。(※)

2010年6月に北海道が全国で初めて「外国資本による森林買収」に関する調
査結果を公表して以来、国に土地制度の見直しを求める自治体等からの意見
書・要望書は100件を超えます。世論の高まりを受け、国は2011年4月、すべ
ての森林の土地所有権の移転について事後届出を義務付ける改正森林法を制
定しました。しかし、取引が事後に判明するのでは問題を未然に防ぐ効力は
十分とは言えません。

外資による森林買収の9割が集中する北海道は、2012年3月、国に先駆けて水
源地域の土地売買の事前届出を義務付ける「北海道水資源の保全に関する条
例」を創設。それを皮切りにこの約1年で11道県が相次いで条例を制定しま
した。 

本稿では、これまで成立してきた保全条例の分析を通じて、土地制度の根本
課題と国による早急な法整備の必要性について考えます。

               ◇-◇-◇              

北海道で顕在化した土地所有者不明の問題は、不動産登記や国土法に基づく
売買届出など、国の制度に起因するものである。とくに行政による所有者不
明地の扱いは、憲法の財産権や民法の所有権にも関わる問題であり、国の法
整備なしに条例のみで解決するには限界がある。自治体の取り組みを後押し
する国の法整備が求められる。

また、今回、道県が国に先んじて土地売買の事前届出制を導入したことは、
国全体で見ると、国土や資源の保全において国内で地域差が生じ始めたこと
を意味する。今後は事前届出義務がないなど監視の緩い都府県の土地が売買
対象になりやすくなる可能性がある。その意味でも国による早急な法整備が
必要だ。

だが一方で、国にとっては、土地の問題は憲法や民法にも及ぶ大きな問題で
あるからこそ、問題の所在や立法根拠となるだけの不利益が明確にならなけ
れば、対応には踏み出しづらく、担当省庁すら決められないことも事実であ
る。

こうした地域の懸念と国の及び腰という膠着した事態を打開し、土地や資源
を適切に保全・利用していくためには、自治体、国それぞれの取り組みと両
者の連携が必要である。


▼ 本文はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1132
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※民主党・泉健太議員の質問に対する答弁。質問の中で泉議員は、「東京財
団は『重要国土』を定め、その売買については一定の管理をすべきだと言っ
ている」と財団の提言を引用し、不動産登記や地籍調査、固定資産税の徴税
など、土地制度上の具体的な課題を挙げた上で、省庁横断で土地所有の明確
化に取り組む重要性を指摘しました。

東京財団は2008年以来、近年の森林売買の環境変化を端緒に、日本の土地制
度の課題について問題提起を行っています。今回の安倍首相の答弁を土地制
度改革への第一歩と認識し、改革の実現を目指して、引き続き研究と発信を
続けていきます。


▼ これまでの提言はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/project.php?id=63
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■┓ レポート「CSR再論 ― いま、改めてCSRを問い直す」
┃┃  亀井善太郎 東京財団研究員
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CSR(Corporate Social Responsibility)という言葉があります。企業の社
会的責任と訳されますが、我が国における使われ方は様々のようです。

社会をよりよいものにしていくには、政府による政策の実行はもとより、市
民自身によるアクションも必要ですが、企業の行動も大切です。政府の役割
が相対的に小さくなっている現代では、より重要になっているかもしれませ
ん。

もちろん、企業にとっては利益をあげることはその企業存続の条件であり、
社会との関わりはそれがあってのことと言う人もいるかもしれません。しか
し、社会といかに関わっていくかは、企業の存在意義そのものに関わること
であり、社会と積極的に関わっている企業こそが優れた業績を残していると
の指摘もあります。

東京財団では、CSRに関する研究に取り組んでおり、2月26日、東京証券取引
所において、企業関係者を対象としたセミナー「CSRを取り巻く世界トレン
ドと上場企業への期待」(日本取引所グループ、日本財団共催)が開催さ
れ、亀井研究員が登壇し、日本のCSRの課題等について発表しました。

               ◇-◇-◇              

企業のCSRの取り組みには、二つの類型に分けられるのではないだろうか。

第一に「編み込み型」、ニット型と呼んでもよいかもしれない。本業とCSR
がタテ糸、ヨコ糸の関係で織り重なって、もはや分けることができない企業
だ。企業によっては、本業そのものとなって溶け合っている事例も見られ
る。これは戦略的CSRとも言い換えられている。第二に「積み木型」だ。本
業は本業、社会との関わりはそれに乗っかっているだけの関係だ。このタイ
プの企業では、仮にCSRを除外しても会社としては何らカタチは変わらな
い。実は日本の企業の多くが後者ではないかと見ている。

この両者の相違は何だろうか。


▼ 本文はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1133
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[2] 新着記事
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▼┓ ユーラシア情報ネットワーク 分析レポート
┗┛ 「エジプト官僚とムスリム同胞団の抗争結果は?」
    佐々木良昭 東京財団上席研究員
 http://www.tkfd.or.jp/eurasia/turk/report.php?id=389
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[3] メディア掲載情報
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■┓【4月11日付「DIAMOND online」】
┃┃ 「英キャメロン首相を激怒させたスタバ
┃┃   国家 vs 多国籍企業の租税戦争が始まる」
┃┃   森信茂樹 東京財団上席研究員
┗┛────────────────────────────────
森信上席研究員は、4月11日付「DIAMOND online」に寄せた論文で、「英国
では、多国籍企業の租税回避が、大きな社会問題になっている」とし、その
要因を「米国をはじめとする世界の一流多国籍企業の行う『タックス・プラ
ニング』である」と指摘。英国税制当局との間で、2013年、14年の2年間に
1000万ポンドの税金を英国政府に支払うことで合意した背景には、「『税金
のフェアな分担をすべき』という大衆のナイーブな感覚がある。法律の問題
ではなく、道徳の問題だ、ということである」と述べています。他方、「日
本企業には、米国多国籍企業のように税金をコストと考えてぎりぎりまでプ
ラニングするという考え方は、今のところ限定的である」ものの、「グロー
バル競争のもと、外国人の株主比率も多くなり、プラニングをせざるを得な
い状況に追い込まれる可能性もある」と予測しています。

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■┓【『月刊 自治研』4月号】
┃┃ 「地域自主戦略交付金が残した成果と課題
┃┃   ~今後の改革に向けた一考察」
┃┃   三原岳 東京財団研究員
┗┛────────────────────────────────
民主党政権期に創設された「地域自主戦略交付金」(一括交付金)について
は、省庁の枠を超えて公共事業に関する補助金の自由度を拡大した長所を持
っていたものの、安倍政権は「使い勝手が悪い」として2013年度に廃止しま
した。

三原研究員は『月刊 自治研』4月号に寄せた論文の中で、同交付金の本質的
な問題点とは、地域・年度で変動する公共事業のニーズを客観基準で配分す
る矛盾だったとした上で、根拠法の制定などの取り組むべきだったと指摘し
ました。

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▼ 論考「一括交付金で何が変わるのか ~制度の課題を探る~」はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/topics/detail.php?id=309
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