東京財団メールマガジン

Vol.429【中国国防白書の意図を読み解く】

_____________________________2013/05/09

―――――――― 【東京財団メールマガジン Vol.429】 ――――――――
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[1] トピックス
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■┓“Views on China”(中国の定点観測)
┃┃ 「中国国防白書に関する一考察」
┃┃  小原凡司 東京財団研究員
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中国の政治、経済、外交、安全保障、社会、環境などについて、中長期の日
中関係を見据えた、客観的かつ分野横断的なレポートや論考などを提供する
“Views on China”(中国の定点観測)がスタートしました。

トップバッターは、駐中国防衛駐在官を務めた小原研究員が、今年4月16日
に発表された中国国防白書の内容を概観し、その意図を読み解きました。

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今年の国防白書の特徴は「具体化」である。新華社の報道が強調するのは、
初めて公式に18個の集団軍の番号及び陸海空軍の人数、更には第2砲兵が保
有するミサイルの型を公表したことである。これまで中国は、人民解放軍が
7大軍区に区分されるという以外は部隊編成等を公表していない。新華社の
図解を見れば、正確性には乏しいが、集団軍の配置の概略が理解できる。因
みに、国営新華社による国防白書に関する報道は、中国政府によるその解説
だと受け取って良い。

陸海空軍の人数を公表したのも中国初だが、第2砲兵と武装警察の人数は公
表していない。武装警察は、1989年の六四天安門事件以降、勢力を拡大して
いると言われるが、国内反乱分子を武力鎮圧する部隊であるため、規模等の
公表が好ましくないと判断された可能性もある。人数に替えて公表されたの
が第2砲兵保有のミサイルの型式であるが、「現在、“東風”シリーズ弾道
ミサイル及び“長剣”巡航ミサイルを装備」と記述するに止まり、「型式の
公表」には程遠い。具体的な数値等を挙げる動きには、党内部や人民解放軍
からの抵抗もあるのだろう。


▼ 全文はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1138
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[2] 新着記事
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▼ ユーラシア情報ネットワーク 分析レポート
  「サイバー・セキュリティー強化に踏み出したインド」
    竹内幸史 東京財団アソシエイト
 http://www.tkfd.or.jp/eurasia/india/report.php?id=390
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[3] メディア掲載情報
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■┓【5月3日付『産経新聞』】
┃┃ 「共通番号制度 後ろ向きの発想だめ」
┃┃  森信茂樹 東京財団上席研究員
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間もなく衆院本会議で可決され、参院に送付される「共通番号制」(マイナ
ンバー)法案について、森信上席研究員は5月3日付『産経新聞』のオピニオ
ン欄で、「複雑に発達した社会経済の中で、きちんとした社会保障を構築す
るにはきちんと所得を把握する必要がある。近代国家として効率的に行政を
進めるためにも当然だ」とし、民間利用も含め、「諸外国の利用例を見なが
ら一歩一歩決めていけばいい。共通番号は納税者のためにある」と述べてい
ます。

マイナンバー導入による個人情報の流出への懸念については、「行政の内部
の人がデータを持ち出す危険性はあるが、リスクは最小にするよう管理しな
いといけない。制度導入を機会に、プライバシーとは何なのかを国民の間で
真剣に議論すべきだ。第三者委員会で議論してもいい。ただ、個人情報が漏
れるから駄目だというネガティブな発想ではいけない」と強調しています。


▼【参考資料】論考「改めて番号制度導入の意義と課題を問う」はこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1119
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■┓【5月3日付『全国農業新聞』】
┃┃ 「相続未登記農地の影 5 事態打開へ現場の声」
┃┃  政策提言「空洞化・不明化が進む国土にふさわしい強靭化対策を」
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『全国農業新聞』では、耕作放棄地へとつながる相続後の未登記農地の問題
を5回にわたり特集。最終回の5月3日付紙面では、外資による森林買収をき
っかけに、我が国の土地制度の根本問題を指摘した政策提言「空洞化・不明
化が進む国土にふさわしい強靭化対策を~失われる国土II~」が取り上げら
れ、「『所有と利用の両面で、日本ほど緩い先進国は見当たらない』と痛烈
に批判。所有者不明地については時効取得のスキームの活用など、『簡便か
つ公正な手法の導入』と、合筆を進めるなど権利関係の『透視化』を進める
べきとしている」と紹介しています。


▼ 政策提言「空洞化・不明化が進む国土にふさわしい強靭化対策を」は
  こちら
 http://www.tkfd.or.jp/files/doc/2012-06.pdf
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■┓【『FACTA』5月号】
┃┃ 「ロシア『極東開発公社』をプーチンが断念」
┃┃  畔蒜泰助 東京財団研究員
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東シベリアのガス田開発やパイプライン敷設でアジア市場の開拓を担う「東
シベリア・極東開発公社」の設立構想について、畔蒜研究員は『FACTA』5月
号に寄せたレポートで、「広大な権限を付与した同公社は、積極的なロシア
経済発展省と、財政難から消極的な同財務省の間の綱引きの結果、妥協の産
物として単なる調整官庁の極東開発省にとどまった」と言及。その経緯を詳
しく分析しつつ、公社のトップに就任すると予想されていた、国営原子力企
業ロスアトムのキリエンコ総裁と森元首相との会談が設定されなかったこと
からも、「メドベージェフ政府の意向を押し切ってまで、プーチン大統領は
無理に極東開発公社を設立することはないと判断、構想を断念したと見て間
違いないだろう」と述べています。

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[4] イベント案内
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■┓ 医療・介護制度改革を考える連続フォーラム <第1回>
┃┃ 「たらい回しの起きにくい良質なサービス体制に向けて」
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医療・介護は、ほとんど全員の国民に関係する領域であり、その基盤である
連帯は国民自身が作り上げる必要があります。このため、医療・介護の制度
改革に関して、国民が単なる受益者や傍観者ではなく、当事者や納税者の意
識を持って議論に参加し、合意を形成して行く必要があります。

そこで、東京財団は非営利・独立の立場を生かし、医療・介護改革について
オープンな立場で関係者が議論する場として、連続フォーラムを開催しま
す。

フォーラムでは、サービス供給体制や報酬制度、保険制度などのテーマにつ
いて、厚生労働省が掲げる「地域包括ケア構想」(在宅を中心に生活圏内で
医療・介護サービスを切れ目なく提供するシステム)の課題や足りない視点
を浮き彫りにしつつ、あるべき方向性を模索します。

第1回は「たらい回しの起きにくい良質なサービス体制に向けて」と銘打っ
て、東京都多摩市を中心に医療・介護サービスを複合的に展開する医療法人
財団「天翁会」理事長の天本宏さん、高齢化の進んだ新宿戸山ハイツで高齢
者の健康相談を受け付ける「暮らしの保健室」を設置した秋山正子さん、英
国で家庭医専門資格を取得した澤憲明さんを招き、「地域におけるプライマ
リケアをどう具体化するか」「プライマリケアの責任主体をどう作っていく
べきか」といった点を議論します。


【日時】2013年5月15日(水) 14:00~16:00(受付13:30~)

【会場】日本財団ビル2階 会議室(港区赤坂1-2-2)

【テーマ】「たらい回しの起きにくい良質なサービス体制に向けて」

【スピーカー】
 天本宏(医療法人財団天翁会理事長)
 秋山正子(暮らしの保健室長、ケアーズ白十字訪問看護ステーション代表
      取締役)
澤憲明(英国家庭医療専門医)

【モデレーター】
 三原岳(東京財団研究員兼政策プロデューサー)

【参加費】無料


▼ お申し込みはこちら
 http://www.tkfd.or.jp/event/detail.php?id=200
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■┓ 第61回 東京財団フォーラム
┃┃ 「2030年の中国の軍事力と日米同盟
┃┃  ― 米シンクタンクの戦略的分析と評価」
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急速な中国の軍事力の拡充と近代化は、アジア太平洋地域の安全保障と日米
同盟にとって大きな不安定要因となっています。

尖閣諸島や南シナ海での中国と周辺国との軋轢、および中国発のサイバー攻
撃への懸念が米国内でも高まる中、米国の有力シンクタンク、「カーネギー
国際平和財団」は「2030年の中国の軍事力と日米同盟:戦略的ネットアセス
メント(分析・評価)」という報告書を発表しました。この報告書は、今後
15年から20年先、つまり2030年を睨み、中国の軍事力の進展と意図と影響力
およびそれに対抗する日米同盟の能力や意図をネットアセスメント(包括的
な分析・評価)といわれる手法で分析し、今後の日米それぞれの政策や日米
同盟のあり方に示唆を与えるものとなっています。戦略的ネットアセスメン
トというのは単なる軍事力の比較ではなく、政治・経済などの国内の非軍事
要素や日米中以外の外的影響なども考慮にいれて分析したものです。

東京財団では、カーネギー国際平和財団のリサーチの過程で、日本の戦略や
能力について、関係の専門家を招聘して、担当者との対話を行いました。今
回は米国より主要執筆者を招き、報告書の概要のプレゼンテーションを行
い、東京財団の専門家がその報告書を評価し、中国の台頭を睨んだ今後の日
米同盟のあり方を皆さんと広く議論したいと思います。


【日時】2013年5月23日(木) 10:00~12:00(受付9:30~)

【会場】日本財団ビル2階 会議室(港区赤坂1-2-2)

【テーマ】「2030年の中国の軍事力と日米同盟
      ― 米シンクタンクの戦略的分析と評価」

【スピーカー】
 マイケル・スウェイン(カーネギー国際平和財団上席研究員)
 マイク・モチヅキ(ジョージ・ワシントン大学教授)
 渡部恒雄(東京財団上席研究員兼政策研究ディレクター)
 小原凡司(東京財団研究員兼政策プロデューサー)

【モデレーター】
 浅野貴昭(東京財団研究員兼政策プロデューサー)

 ◎ 参加費無料、日英同時通訳付


▼ お申し込みはこちら
 http://www.tkfd.or.jp/event/detail.php?id=201
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