東京財団メールマガジン

Vol.441【華人社会から日中関係を見る】

_____________________________2013/06/27

―――――――― 【東京財団メールマガジン Vol.441】 ――――――――
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[1] トピックス
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■┓“Views on China”
┃┃ 「華人社会から日中関係を見る ― 求められる視点」
┃┃   陳天璽 早稲田大学国際教養学部准教授
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中国の政治、経済、外交、安保、社会などを客観的かつ分野横断的に定点観
測する“Views on China”。今週は、早稲田大学の陳天璽准教授が華人社会
をクローズアップし、国家ありきを越える新たな視点から、今後の日中関係
やグローバル社会に求められる判断力と柔軟性のヒントを探りました。

               ◇-◇-◇

領土問題、オリンピック、歴史認識など、国際問題を議論する際、私たちは
「日本(国民)はこうだ」、「中国(国民)はこうだ」と国家ありきで議論
する傾向がある。しかし、そのような見方は、どれほど有効なのであろう
か。

あえていうまでもないが、国際関係など、政府、政権の動きを分析すること
自体を否定しているわけではない。むしろ、政権や為政者に対する客観的な
分析は必要である。しかし、そうした分析が、しばしば、「中国は」とか
「中国人は」と置き換えて語られ、理解されがちである。そのため、政府が
とった行動をいとも簡単に国家全体、つまり国民の意思と同一視してしまう
のは問題ではないかと思う。

現実はそれほど単純ではない。しかも国家ありきのものの見方に影響され、
引き起こされた行動を振り返ってみると功罪どちらが多いだろうか。国を代
表して競うオリンピックはまだ健全な方だが、かつての国家間戦争はもちろ
ん、近年では尖閣の領土問題を引き金に中国国内で発生した日本企業、日本
車など「日本」とつくものに対する破壊活動や、日本にある中華学校への放
火や脅迫文、在日中国系コミュニティーへの威嚇行為などはまだ記憶に新し
い。偏狭な愛国心から派生した盲目な行動は実に劣悪であり、枚挙にいとま
がない。しかも、外交問題のプレイヤーは思わぬところに潜んでいる可能性
がある。たとえば、尖閣問題もそもそもアメリカ在住華僑と関連が深いとい
う噂もある。


▼ 続きはこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1154
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[2] 新着記事
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■┓ アメリカNOWレポート 第104号
┃┃ 「米国財政の医療費負担とベースライン
┃┃  ~低水準の伸び率に潜む不確実性~」
┃┃   安井明彦 東京財団「現代アメリカ」プロジェクト・メンバー
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米国では、近年の医療費の伸び率低下が、財政赤字見通し額の引き下げに波
及している。2013年5月のCBO(議会予算局)による財政見通しの改定では、
2014~23年度の財政赤字見通し額(累積)が、13年2月の見通しから約6,000
億ドル引き下げられた*2。利払い費の改定額を除くと、このうち約38%が医
療費負担の見通し引き下げによるものだった。

米国財政の今後にとって、医療費の伸び率低下が朗報であることに疑いの余
地はない。足元でこそ減少基調が強まっている米国の財政赤字だが、中長期
的な健全性は磐石とは言い切れない。なかでも、高齢化と医療価格の高騰を
背景とした医療費負担の上昇は、米国財政の中長期的な健全性を脅かす最大
の要因となっている。

その一方で、米国財政の将来予測には、常に政策変更の可能性に起因する不
確実性がつきまとう点には注意が必要だ。米国の財政予測は、原則として
「現在の法律が変更されない」との前提で作成される(いわゆるベースライ
ン予測)。しかし、現在の法律が将来にわたって変更されないという保証は
ない。その意味では、ベースライン予測には常に不確実性が伴う。言い換え
れば、こうした限界を持ちつつも、前提条件が恣意的にならないことを重視
して作成されている点に、ベースライン予測の真髄がある。


▼ 続きはこちら
 http://www.tkfd.or.jp/research/project/news.php?id=1155
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■┓ ユーラシア情報ネットワーク 分析レポート
┃┃ 「第12回アジア安全保障会議における中国副総参謀長発言の意義」
┃┃   川中敬一 東京財団上席アソシエイト
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去る5月31日から6月2日にかけて、シンガポールにおいて、第12回アジア安
全保障会議(通称、シャングリラ会合)が開催された。6月2日午前には、中
国人民解放軍副総参謀長である戚建国の講演および質疑に対する応答におい
て、興味深い発言があったと多くのメディアが伝えている。

戚副総参謀長の講演では、最初に、「現在、アジア太平洋の安全保障状況
は、全般としては安定を保っている」との認識が示された。そのうえで、彼
は、第1は、「平和的発展は中国が追求する核心的目標」であり、第2は、
「開放された発展は中国が堅持する基本原則であり」、第3は、「協調的発
展は中国が目指す重要な姿勢であり」、そして、第4は、「共同利益(共
贏)的発展は中国が主張する根源的目標である」と述べた。

次は、彼に向けられた尖閣諸島に関する質問に対する回答である。


▼ 続きはこちら
 http://www.tkfd.or.jp/eurasia/china/report.php?id=394
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[3] メディア掲載情報
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■┓【6月24日付『日本経済新聞』】
┃┃ 「混合診療の全面解禁を」
┃┃   土屋了介 東京財団上席研究員
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安倍政権の成長戦略の重点分野と位置づけられた医療改革について、土屋上
席研究員は6月24日の「日本経済新聞」紙上で、「薬のネット販売など成果
が伝えられているが、全体としては期待はずれで踏み込み不足だ」と指摘。
たとえば「混合診療は、ルールとしてはすぐに全面的に解禁すべきだ。どの
保険外診療を患者に勧めるかは、専門家である医師が責任を持って判断する
仕組みにすればいい」「病院などへの株式会社の参入も早期に実現すべきで
ある」「日本版NIH(米国立衛生研究所)も今のままでは、関係省庁の部署
の寄せ集めになる可能性が高い。トップに医療と経営の両方に精通した人材
を登用し、権限や予算を集中しないと機能しないだろう」と語っています。

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■┓【6月24日付「WEDGE Infinity」】
┃┃ 「都市と女性に成長戦略の焦点当てた自民党」
┃┃   原田泰 東京財団上席研究員
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安倍首相は4月19日の記者会見で、医療研究開発の司令塔・日本版NIH(米国
立衛生研究所)の創設、医療機器の海外への売り込み、再生医療の実用化の
ための規制緩和の促進、成長産業への再就職を支援する助成金の拡充、待機
児童ゼロへの環境整備といったアベノミクス第三の矢である成長戦略を発表
しました。

今回の成長戦略に「保育所の待機児童ゼロを5年で実現」や「大胆な規制緩
和で大都市の国際競争力を高める『国家戦略特区』創設」といった政策が含
まれている点について、原田上席研究員は6月24日のウェブサイト「WEDGE
Infinity」に寄せた論文の中で、「自民党は、大都市の有権者、それも女性
に焦点を当て始めたのではないか」と分析。そして「党首のもっとも重要な
仕事は、どんな政策を行うかよりも、自分たちが誰のための政党かを定義す
ることだ」とし、「野党は、自分たちは誰のための党なのかを再定義する必
要に迫られている」と述べています。


▼ 論文はこちら(「WEDGE Infinity」サイトへ)
 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2876
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■┓【『月刊 資本市場』6月号】
┃┃ 「番号(マイナンバー)と利子所得」
┃┃   森信茂樹 東京財団上席研究員
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2016年から運用が開始される「共通番号(マイナンバー)」について、森信
上席研究員は『月刊 資本市場』6月号に寄せた論文の中で、「諸外国と比較
してわが国が求めていない最大の情報は、利子所得である」とし、「今後わ
が国の行政において、利子所得の情報を求める局面はいろいろと出てくると
考えられる」と予測。そのケースとして、「例えば消費税率引き上げの際の
低所得者対策として給付、あるいは給付付き税額控除を行うこととなった場
合、所得は低いが預貯金が多くあるという人は対象から除外する必要があ
る」とし、「利子所得を番号制度に乗せるには、現行の利子に対する課税制
度を源泉分離課税から申告分離課税に改正する議論を行う必要がある」とし
ています。他方、「民主国家である以上、何でもかんでも所得把握に必要だ
ということで資料情報制度の対象にすることは避けなければならない」とも
述べています。

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