東京財団 外交史ブックレビュー

東京財団 外交史ブックレビューvol.017

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.017━2009.3.14━━━━━
     ◆◆ 東京財団 外交史ブックレビュー ◆◆

   編集・発行:東京財団政治外交検証プロジェクト
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はじめに――日本外交に関心を持つ方々へ
      /北岡伸一(東京財団主任研究員、東京大学教授)

清沢洌は『外交史』(1940年)の序文に、「外交史に関する知識が、今日ほど
必要とされてゐる時はない。この知識を基礎とせずして造りあげられたる外交
政策と、外交輿論は、根のない花である」と書いています。

これは、時代を超えた真理だと思います。現代の日本は、当時ほど切迫した状
況にあるわけではありませんし、当時とは比較にならないほどの言論の自由が
あり、情報収集も容易です。にもかかわらず、現代の外交政策や外交世論が、
正確な外交史の知識の上に築かれているとは、決して言えないのではないでし
ょうか。

その一方で、戦後外交に関する研究は着実に発展しつつあります。外交文書の
公開や情報公開制度の利用等によって、新しい史料が利用可能となり、アメリ
カ等外国の文書に主として依拠した研究から、より総合的複眼的な視点が提示
されつつあります。それらの研究は、しかし、まだ専門研究者の間で共有され
るだけで、広い外交論議の基礎として十分利用されてはいないというのが現状
です。

このニューズレターは、そうしたギャップを埋めることを目指しています。す
なわち、戦後日本外交史およびこれに密接に関連する分野(日米関係史、日中
関係史、その他の国際政治史、日本政治史、地域研究など)において最近登場
した優れた研究を、対外政策に関心を持つ幅広い層、いわゆるforeign policy
constituency に紹介しようとするものです。日本外交を「根のある花」にす
るために、ささやかな貢献ができれば幸いです。

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  【第17号 目次】

1.政治外交ブックレビュー

『幕末のフランス外交官-初代駐日公使ベルクール』アラン・コルナイユ著、
                        矢田部厚彦編訳
     /評者 武田知己(大東文化大学法学部政治学科准教授)

『平和を勝ち取る-アメリカはどのように戦後秩序を築いたか』
                    ジョン・ジェラルド・ラギー著
     /評者 佐藤晋(二松学舎大学国際政治経済学部准教授)
  

2.新刊・書評紹介


編集後記

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1.政治外交ブックレビュー

※このコーナーでは、日本政治外交に関連する最近の優れた書籍・論文等を、
気鋭の研究者が紹介します。特に外交の実務に携わる方々は必須のもの ばか
りです。是非お読みいただければと思います。


『幕末のフランス外交官-初代駐日公使ベルクール』アラン・コルナイユ著、
                        矢田部厚彦編訳
     /評者 武田知己(大東文化大学法学部政治学科准教授)

本書の主人公であるギュスターヴ・デュシェーヌ・ド・ベルクール(1817-1881)
は、1817年2月にパリで生れ、1842年に外務省に入り、コペンハーゲンやフランク
フルトに駐在したのち、1857年に清国への駐在を命じられ、天津条約締結時の使節
団に参加した。これが伏線となり、1859年9月に初代の駐日公使となった。今から
ちょうど150年前のこと…

↓続きはこちらをクリック(東京財団HPへ)
http://www.tkfd.or.jp/research/news.php?id=411


『平和を勝ち取る-アメリカはどのように戦後秩序を築いたか』
                    ジョン・ジェラルド・ラギー著
     /評者 佐藤晋(二松学舎大学国際政治経済学部准教授)

本書は、1996年に出版されたジョン・ジェラルド・ラギーのWinning the
Peace: America and the World Order in the New Era, New York:Columbia
University Press, 1996の翻訳である。著者は、本書を通じて、アメリカは
国際秩序維持への関与を継続すべきこと、その方法はマルチラテラルな関係を
通じて行われることが望ましいことを主張している。ちなみにこの書名は…

↓続きはこちらをクリック(東京財団HPへ)
http://www.tkfd.or.jp/research/news.php?id=412
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2.新刊・書評紹介

2009年1月に刊行された政治外交関連の新刊図書・雑誌記事・書評のリストです。
外交に関する情報収集や研究のデータベースとしてお役立てください。

http://www.tkfd.or.jp/research/news.php?id=413
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◆編集後記

コルナイユは読む機会の乏しかった史料を長く引用して紹介し、ラギーは自説を
大胆に開陳しました。いずれも参加者の活発な解釈や意見の交換を触発しました。
春の気配を感じさせつつも花粉は今ほど飛んでいなかった、楽しい夕べでした。
来年度もご愛顧下さいませ。(五百旗頭)


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政治外交検証プロジェクトニュース 第17号(2009年3月14日発行)
発行元:東京財団政治外交検証プロジェクト(北岡伸一主任研究員)
    〒107-0052 港区赤坂1-2-2 日本財団ビル3階 東京財団
http://www.tkfd.or.jp/research/project.php?id=19

編集責任者:
五百旗頭薫(東京大学社会科学研究所准教授)
宮城大蔵(政策研究大学院大学政策研究科助教授)

編集担当:
林大輔(慶應義塾大学大学院法学研究科)
相原清(東京財団政策研究部 研究員兼プログラム・オフィサー)

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