食の学問体系化プロジェクト(2007)

実施年度

2007年


『食分野の知的体系化構想-食文化大学院の必要性について』(最終報告書)

日本各地には地域独自の祭事や職人芸、町並みや景観、言葉や郷土料理等、有形無形の「たからもの」が存在します。しかし、いま、そうした伝統の多くが、経済効率優先の流れの中でその価値が認識されないまま、次世代に受け継がれることなく消失しつつあります。

本プロジェクトでは、その本来の価値を再評価・再発見し、国内外に発信することによって、地域の人々の自信と誇りを取り戻し、地域再生を促すとともに、日本人が自らの文化の素晴らしさを認識し、混迷する21世紀への座標軸を取り戻すことを狙いとしています。

この目的の下に、2007年度は「食」をテーマとして取り上げ、「食の学問体系化」と「食のたからもの再発見」の2つのプロジェクトを実施しました。(「食のたからもの再発見」は2008年度も継続)

≪食の学問体系化≫
社会が成熟し、食も生命を維持するための手段としてだけではなく、その文化的側面が重視され始めています。しかし実際にはスローフード、食育、地域ブランド等の取り組みは局所的で一般人にとっては断片情報としてしか入ってきません。

この原因の1つとして、食業界が食品メーカー、流通、外食、給食、調理学校等、業種が分断しており、食を網羅的に研究し食のリテラシーを育てるための研究・教育機関が存在しないことが指摘されています。そしてそれは同時に食文化を継承・発展させ、業界に還元できる人材が不足していることを意味しています。

そこで、これまで学際的分野として軽視されていた食の学問体系化を試みることで、食リテラシー向上への第一歩を踏み出そうと考え、食の知的体系化構想を提言しました。

プログラムオフィサー

安井美沙子
吉原祥子