インタビューシリーズ「介護現場の声を聴く!」 主な出演者の声〔介護保険サービスの実情〕 | 研究プログラム | 東京財団政策研究所

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インタビューシリーズ「介護現場の声を聴く!」 主な出演者の声〔介護保険サービスの実情〕

May 29, 2012

介護保険サービスの実情

  • <業界参入のきっかけ>最初は官公庁の夜勤の布団乾燥から始まった。その後、福祉事業として各区の寝たきり布団乾燥を始め、訪問入浴事業に進出した。布団乾燥の特殊車両を作っている会社から声を掛けて貰って訪問入浴を始めた。(第39回)
  • <訪問入浴の方法>
    寝たきり高齢者の家まで行き、車両に据え付けた簡易型の浴槽をベッドの横に置き、水道から水を借りて、瞬間湯沸かし器で車から湯を沸かし入れている。(第39回)
  • <サービス付き高齢者向け住宅>
    国の補助金は運営業者に出ないが、オーナーに出る。魅力的な話。(第39回)
  • <サービス付き高齢者向け住宅>
    今までの高齢者住宅は部屋に風呂が付いておらず、介助面を考えて共用設計にしたが、新設は風呂が付いている上、介護保険の範囲内でサービスを受けられる。(第39回)
  • <サービス付き高齢者向け住宅>
    旦那さんが要介護。奥さんが自立でも夫婦で住める。学生のワンルームみたいなイメージ。夫婦で住む場合、2kぐらい。(第39回)
  • <サービス付き高齢者向け住宅>
    入居者の介護状態が重度化しており、今後は看取りも想定される。今は看取りの前例はないが、そういった所まで対応できる施設を整えていく。(第39回)
  • <サービス付き高齢者向け住宅>
    その場で亡くなったケースは現時点でない外見上は普通の住居。当社だけでは看取りに対応できない。医療機関との連携を含めて、如何にサービスが整っているかが大事。(第39回)
  • <デイサービスの好調ぶり>
    デイサービスが伸びているのは、それだけニーズがある、利用者は選ばれるから使うし、色んな意味で便利。家の人からすれば施設に行っている間は自分の手が開く。(第40回)
  • <サービス付き高齢者向け住宅>
    国として増やしたいという思いがあり、政策担当者の目が物凄く向いている。(第40回)
  • <訪問入浴とデイサービス>
    訪問入浴を呼ぶと1回1万円掛かるが、デイサービスで風呂に入ると500円ぐらい。トータル的な便利さで言えばデイサービスは一番メリットがある。(第40回)

  • <デイサービス>
    都内で言うと、デイサービスを建てるにしても借金が掛かるし、トレンドとして選ばれる店舗作りを考えると建設コストが掛かる。(第40回)
  • <地方の社会福祉法人の動向>
    色んな地方から都内に出て来る特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人も多い。東京以外はこれ以上、高齢者が増えない。今後、爆発的に高齢者が増える首都圏に参入して来る。(第40回)
  • <介護業界のIT化>
    業界全体としてネット化が遅れている。最新機器を導入することで仕事が効率化する余地があり、施設の魅力などをように発信していかないと、差別化できない。(第5回)
  • <介護業界のIT化>
    タブレット端末を使って高齢者に分かりやすいシステムを作る。同級生や家族と対話できるツールを開発する。ヘルパー達が作る介護記録も手書き風に書いて保存できるようにして、データベースに保存することも検討中。(第14回)
  • <介護業界のIT化>
    介護現場では利用者の起床時間や体操の結果、食べ物や飲み物を摂取した量、会話した内容などをA4で1~2枚ぐらいに細かく記録しているため、その場で記入できる端末であれば使いやすい。(第14回)
  • <介護業界のIT化>
    テレビゲームやパソコンを活用を考えた。定型文や上書き保存した日時を明確にすれば、システム開発は可能。しかし、高齢者でも若い方や認知症の弱い方は可能だが、重度な方、マヒのある方にどうアプローチすれば良いのかが課題。(第14回)
  • <事業所の服装基準>
    服装などで相談を受けることが多い。髪の毛をアップする是非など服装の基準は事業所によって異なり、職員同士の話し合いで服装の基準を決める所もある。(第15回)
  • <事業所の服装基準>
    制服や服装のルールについて、そこまで厳しいものはない。肌の露出が多くなければいい。(第15回)
  • <介護グッズの調達>
    注文は電話やファックスが中心。サイトを昨年5月に開設し、ネットで注文できる体制を取った。現場のニーズを聞き、商品づくりも提案している。最初は反応が悪かったが、順調に受け入れて貰えるようになった。業界のIT化は進んでいない。(第15回)
  • <介護グッズの調達>
    市販商品と比べて割高。飲み口の付いたコップの場合、一般の100円ショップで売っているにもかかわらず、介護専門業者を通すと1000円ぐらい。「介護」という名前が付くと、無駄に高い。介護用電動ベットも「そんな価格は必要?」と感じる。(第15回)
  • <介護業界のIT化>
    インターネットでの情報提供が充実している医療系に比べると、介護系のポータルサイトはバラバラ。人、物、事業所を全部検索できる仕組みがあった方が良い。(第17回)
  • <介護業界の営業>
    既存で利用している居宅事業所と、接点のない事業所ではトークの内容が違う。利用している既存の事業所であれば、利用者の様子、サービス内容の提案変更など利用者向けの内容報告。(第28回)
  • <高齢者専用賃貸住宅の実情>
    適合高専賃は終の棲家を目指している。医療との連携でターミナルが一番重要。(第28回)
  • <高齢者専用賃貸住宅の実情>
    現時点の入居率は約半分。普通の不動産と同様、市全域にチラシを全戸配布したり、食事付きの内覧会をPRするチラシを新聞に織り込んだりしている。(第28回)
  • <同業他社との関係>
    午前はA社、午後はB社といった形で、同じ人が異なる事業所を利用する機会は少なくない。利用者数のボリュームが多い訪問事業所の場合、1社では対応し切れないのが理由。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    営業時間の問題がある。A社が24時間介護で夜中も営業している半面、B社がやっていなければ、事業所の利用をケアマネが割り振る。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    もしB社の事業所に空きがなければ、家族に確認して時間割を決めて、何処かに頼むためことがある。依頼があっても人手不足で受けられない時、良く知っている会社に御願いする。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    初めは知らなくて業界に入ったので、意外と横の繋がりが強いと思った。

  • <同業他社との関係>
    ライバル会社なのに仲良くなれるのが面白い。だから他事業所と仲良くなれる。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    横の繋がりを通じて情報の共有ができると、いざという時に連携がやりやすい。地域間で円滑に行くことが利用者にとってもいい話。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    今は国から「地域でコミュニケーションを取りなさい」と言われている。デメリットもあるが、メリットを感じることはある。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    自分の会社に足りない所を補って貰う。それが利用者の満足に繋がる。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    以前は利用者の抱え込みに似た現象があった。ライバルだし、手の内を見せないという話があった。まだ地域によっては残っている。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    ケアマネージャーが特定の事業所に90%以上業務を集めた場合、介護報酬を減らす「集中減算」がある。「全部抱えてはダメ。他社も使いなさい」という意味。国が他社との連携を進めている部分もある。(第29回)
  • <同業他社との関係>
    7月に「豊福会」という交流会を結成した。以前から飲み会を開いており、区役所担当課などに参加を呼び掛けて勉強会などを組んでおり、地域コミュニケーションを根付かせるのが目的。(第30回)
  • <同業他社との関係>
    役所の関係者はセミナー後の交流会に参加しないが、セミナーに顔を出すなど好意的に受け取って貰っている。(第30回)
  • <同業他社との関係>
    介護報酬の申請書に関する区役所の指導でも何の書類を見られたとか、どういう視点で見て来たかの情報を事業者で共有できる。(第30回)
  • <同業他社との関係>
    指導内容にバラツキがある。違う事業所ではお咎めがなかったのに、うちでは突っ込んで来る。役所の担当が違うからと言って指導内容が違うのはまずい。「この指導は適切なのか?」と交渉できれば良い。(第30回)
  • <同業他社との関係>
    一社では提言が難しい。もう少し会を組織化して現場の問題を吸い上げて、役所と協議できればいい。提言が出来るような会に育つといい。(第30回)
  • <人材育成に向けた研修>
    トレーナーと呼ばれる先輩による直接指導。本社に集まって外部の人を招いて援助技術を学ぶ集合研修を実施している。(第40回)
  • <人事ローテーション>
    訪問介護のスタッフは重い物を運ぶし、部屋によっては狭い中で無理な動きになり、一番腰痛になりやすい。面談してデイサービスなど違う職場に配置転換し、負担が少なくなるようにする。(第40回)
  • <社会保障に関わった理由>
    1989~1990年頃、姉が40歳で末期がんの在宅治療を受け、老人訪問看護ステーション事業を1992年から東京で始めた。在宅でがん患者に訪問看護を届けた。出発点ががん患者家族だったし、がん患者に訪問看護を届けたいと思った。(第46回)
  • <社会保障に関わった理由>
    約20年専業主婦だったが、義父の在宅介護と看取りを契機に、ケアマネージャーみたいなことをやりつつ、自治体のサービスを使いながら介護に当たっていた。(第48回)
  • <社会保障に関わった理由>
    介護では義父を蚊帳の外にした。その後、介護が必要になった義母は自分の希望を言えたので、「初対面のケアマネージャーに話すよりも、私と話しながらケアプランを立てて、そのままの暮らしを続けられればいい」と考えた。(第48回)

すべての話題

介護業界に入った動機/介護職の苦楽
介護業界のイメージ/人材確保/報道への注文
ケアマネージャー業務の実態
介護現場の人間関係
離職率が高い理由
介護保険サービスの実情
介護保険外のサービス拡充
サービス提供の現状
サービス付き高齢者向け住宅/有料老人ホーム、特養・老健の現状と展望
認知症患者への対応
利用者のニーズと対応策
ケアプランの充実に向けて/ケアプランの自己作成
改正介護保険法の評価
介護報酬改定、制度改革に向けた注文
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