インタビューシリーズ「介護現場の声を聴く!」 主な出演者の声〔介護保険外のサービス拡充〕 | 研究プログラム | 東京財団政策研究所

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インタビューシリーズ「介護現場の声を聴く!」 主な出演者の声〔介護保険外のサービス拡充〕

May 29, 2012

介護保険外のサービス拡充

  • 葬儀前の納棺の際、個人の体を清める「湯灌」という儀式を介護保険外のサービスとして提供することに力を入れている。体を拭く行為ではなく、シャワーで洗髪と整体を遺族と一緒にやる。(第39回)
  • 湯灌サービスは葬儀社の下請けだったが、介護サービスを使っている人が将来、湯灌サービスを使って貰うことを想定している。今まで死をイメージさせることはタブーだったが、「人生の終着点」「介護の終着点」として一体的に考える。(第39回)
  • 従来はケアプランでできることを介護に位置付けて来たが、湯灌は他界した後。今後はライフエンディングノートを作成する予定で、生前準備に力を入れて将来の不安を取り除き、充実した老後を過ごす価値観を提案したい。(第39回)
  • 介護、医療、法律、保健、葬祭、宗教、行政などが手を取り合って、ライフエンディングステージのサポート体制を作る中で、生前準備を提案できると考えた。(第39回)
  • 介護とエンゼルケアを両方やっている会社はない。葬儀社を紹介できるし、葬式前に我々のサービスとして湯灌をさせて頂き、その後は葬儀社に任せる流れが可能。(第39回)
  • 胸元や腹にドライアイスを置いたり、崩れて来た化粧を直したり、荼毘に付されるまでは遺体のメンテナンスをやっている。(第39回)
  • 利用者だけでなく家族にも良い。自分らしい死に方という訳じゃないが、「最期はこうして終わりたい」というイメージして貰う。団塊世代には「自分らしく」という需要は多い。(第39回)
  • 一般向けに「ライフエンディングセミナー」と銘打って、湯灌サービスの説明会を2回開催し、いずれも好評だった。実際に介護サービス利用者も来た。(第39回)
  • 新たな事業分野として何項目か考えている。介護という所から枝分かれ。そこから想像して行くのが一番。(第39回)
  • 独居の高齢者が亡くなった時、民生委員や警察、役所との遣り取りが必要。加入した会員証、保険など亡くなった後の事務手続きもある。このため、亡くなった高齢者の自宅や遺物を清掃
  • 整理するハウスクリーニング代行業を2010年から始めた。(第39回)
  • 元々は故人の布団供養をやっていた。布団以外にも故人の私物をどう処理して良いか分からない。寺で供養して頂きたというニーズがあり、一部屋丸々、家一軒という規模になって
  • ハウスクリーニングを充実させた。(第39回)
  • ハウスクリーニングに際しては、家族が遠方にいる場合、全ての遺品を確認して貰う。故人の思い出の品が自宅や部屋の至る所にある。一つ一つカテゴリー化して判断して貰う。凄く故人を大切に思っていた家庭は亡くなった後も、遺物を供養したいという思いがある。(第39回)
  • ハウスクリーニング開始に際しては、産業廃棄物処理業者の資格を取得した。コンプライアンスで見ると、産廃業者の資格が必要。違うことを始めると、必要なことが分かって来て、これを取ると「こういうことができないか」という話になる。(第39回)
  • 遺体の処理をエンゼルケアでやっている。事件や自殺の場合には部屋まで踏み込んで血糊の付いた畳を回収し、捨ててしまう処理に入る。酷い場合は電車に飛び込んで、生前に写真を基に遺体を元のように直す。(第40回)
  • エンゼルケアの独居の場合、何処も身寄りが無いと、警察、役所など全ての窓口から依頼があって対応し、行政から経費を頂く。重さや量によって費用が変わるので、双方で見積もりを出させて頂いた上での相談になる。(第40回)
  • 今までは死をタブーと感じていたため、亡くなった後に葬儀社が案内していた。しかし、現在はエンゼルケアを「介護の到達点」と考えて、介護保険外の自費サービスとして提供することを重視している。(第40回)
  • エンゼルケアは残された遺族にお別れして頂く。遺体に面して旅立って頂く。他界する際のケアまで含めて介護と考えている。(第40回)
  • エンゼルケアのセミナーは案外好評。「喪主をどういうことをすれば良いのか?」など様々な質問が出た。葬儀の方法は知られていない。介護施設で湯灌のデモをやること自体に抵抗があったが、感動して泣いてしまう人もいた。やってみると自信を得た。(第40回)
  • 葬儀を経験した人から「こういう式にしたかった」「相続で争うことになった」といった声が出ていた。いざという時のために準備していなかった。生前準備の方法を)勉強しながらサポート体制を整えている。(第40回)

  • 介護会社が死んだ後までやると言うと、「エッ」と見られる。しかし、介護の到達点として説明すると、納得される人が多い。介護から死が繋がっており、我々は最後まで介護として担当していることを説明する機会を増やしていり最中。(第40回)
  • いずれ死んでしまうので、色んなニーズとしてあるのは分かっている。エンゼルケアとして、如何に具現化するかが使命。(第40回)
  • 山形や新潟にはエンゼルケアの事業所はあるけど、介護関係の事業所は無い地域がある。そこにデイサービスや住宅を出店し、従来の介護事業とエンゼルケア事業連携を図って行きたい。(第40回)
  • <保育との融合>
    最初は保育園児が月に何回か遊びに行く程度。デイサービス事業所を隣に移転し、両施設の間で渡り廊下も設置し、現在は日常的に行き来できる。園庭も共有で、晴れている日は高齢者さえ外に出さえすれば、触れ合える。(第34回)
  • <保育との融合>
    0~1歳の子供の場合、80~90歳の利用者はおばあちゃんと言うよりも、ひいおばあちゃんの世代。最初は泣くが、3カ月すれば大体普通になる。そこから先は自然に一緒に溶け込んで遊んでいる。その自然さに介護職員や保育士が悔しがる。(第34回)
  • <保育との融合>
    運動会や生活発表会の練習は高齢者が観客。練習が手を抜けず、毎日が本番のような緊張感を持ったり、励まして貰ったりする。双方向の行き来があって刺激を与え合う。(第34回)
  • <保育との融合>
    保育園の時に環境を作らないと、子供は高齢者を身近に接する機会は少ない。高齢者サイドも子供好きな認知症患者が生き生きとしたり、子供の顔を見て和んだりしている。(第34回)
  • <保育との融合>
    私達が「今はチョット…」と思っても、子供達は意外と抵抗感なく高齢者を受け入れる。認知症の高齢者が辻褄の合わない話や同じ話を繰り返しても、意外と自然に聞き入れている。(第34回)
  • <保育との融合>
    子供達を素材と捉えて、高齢者と関わって貰う。保育所も高齢者を一つの素材にして、一つの手段、武器として使う時がある。(第34回)

  • <保育との融合>
    子育てが終わる頃に介護の問題が来る。保護者が介護の課題に直面した時、「頼んだらどうなろう」と頭に思い浮かべてくれる。送り迎え、行事の度に、施設の存在が目に見える仕掛け。利用者の確保では有効。(第34回)
  • <保育との融合>
    看護師は採用難だが、資格を持っているのに看護師として就業していない人が多く、「子育てで今までの病院の勤務が難しくなった」という相談を受けるが、保育所を併設しているのでスカウティングのメリットは非常にある。(第34回)
  • <保育との融合>
    民家を活用した託児所、宅老所などがあれば、保育所や老人ホームの合築をやっている例もある。役所の管轄が違うと、施設整備や申請指定の取り方が違う。ニーズは間違いなくある。もっと増えても良い。(第34回)
  • <保育との融合>
    事務所は別なので、施設を隣り合わせにしているスケールメリットは小さい。最初から一緒に整備すればハード面のメリットはあるが、建て増しになってしまったのでメリットを感じにくい。(第34回)
  • <保育との融合>
    厨房は意図的に別々。デイサービスは毎日来る人が違うけど、保育園は毎日同じ。献立の作り方も違う。厨房を共同にした場合、量や大きさ、味付けを変える必要がある。(第34回)
  • <保育との融合>
    両親が働いていると、夕方に帰れる仕事ばかりではない。夕方または夜に近い段階のニーズがどんどん増えている。(第34回)
  • <保育との融合>
    地元自治体の学童保育は18時まで。都内の保育所は概ね19時まで実施しており、小学校で1時間短くなる。学童保育を自主事業の形で受けており、下の子供が保育所に入っている場合、18時半、19時まであれば兄弟揃って迎えに来て貰える。(第34回)
  • <保育との融合>
    自宅に帰る前の夕方に「補食」を出す。2度目のオヤツという感覚。夕食の準備まで腹を空かさずに済むようにボリュームはある。(第34回)
  • <保育との融合>
    夜の保育ニーズは大事な部分。「積極的に夜まで」という考え方はないが、キレイ事だけでは済まないので、時間が少し長いものに応えられるようにするのは十分検討しなければならない。(第34回)
  • <保育との融合>
    自宅に帰る前の夕方に「補食」を出す。2度目のオヤツという感覚。夕食の準備まで腹を空かさずに済むようにボリュームはある。(第34回)
  • <保育との融合>
    夜の保育ニーズは大事な部分。「積極的に夜まで」という考え方はないが、キレイ事だけでは済まないので、時間が少し長いものに応えられるようにするのは十分検討しなければならない。(第34回)
  • <利用者との旅行について>
    現場職員の発案で介護保険外のサービスとして実施している、職員が利用者の希望を聞いてアイデアを出して企画立案して貰う。勤務表を工夫して訪問先を下見したり、家族と話し合ったり、費用や安全性をどう確保するか議論する。(第44回)
  • <利用者との旅行について>
    旅行場所は下見するか、ネットや電話で受け入れ態勢などを確認した。家族に生活暦を調べると、旅行が大好きだった。本人が行きたいと言っているので、会えていない妹に会えたらいいという話になった。墓参りも20年ぐらい行けていなかった。(第44回)
  • <利用者との旅行について>
    家の新築直後に病気になり、特養に入った男性利用者と一緒に家を訪ねた。「特養だからおしまい」じゃなく、「住む場所が家から特養に変わっただけ」と思って欲しい。家族も状況が悪くなる中で、大変な思いを経験している。(第44回)

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