タイプ
その他
日付
2009/2/1

スピルリナ・プロジェクト

公益資本主義の実現に向けて

東京財団と公益資本主義の研究に取り組んでいる、アライアンス・フォーラム財団では民間による途上国支援活動を行っています。bracNet のように途上国において経済的に自立可能な事業としてプロジェクトを立ち上げ、支援をする方、支援される方、 それぞれの目的と理想が調和できる枠をつくり、貧困問題の根本を解決する仕組みづくりを目指しています。

現在取組んでいるプロジェクトの一つ、スピルリナ・プロジェクトでは、アフリカ諸国で栄養不良の問題を解決する仕組みを作っていきます。bracNetと同様に、スピルリナ事業も公益資本主義の要素を持ったビジネスモデルとして確立させることを目指しています。今年の夏に学生を中心に、アフリカのザンビア共和国における、スピルリナを提供する方法を現地の人たちと考え、現地の生活を体験する派遣を計画しています。派遣について東京財団理事、そして公益資本主義研究のアドバイザーである原丈人氏よりメッセージを頂いています。


世界から必要とされる日本人でありたい 原丈人

かつて、エルサルバドルなどの中央アメリカの考古学の研究に没頭していた頃、深刻な貧困を目の当たりにしてきました。以来、欧米を中心に活動してきましたが、祖国である日本が先進国のみならず、途上国に対して何ができるかをずっと考えてきました。

国連加盟国192カ国の内50カ国は後発発展途上と呼ばれ、教育と医療が不十分であるがゆえに経済活動も起こりにくく、非常に低い所得で生活をせざるを得ない状況におかれています。こういった問題を解決するために、政府が行っている支援を補完できるような民間による支援のあり方に関心を持って考えてきました。そこで、アジアの最貧国の一つであるバングラデシュにおいて、地元最大のNGOであるBRACと組み、現地にワイヤレスブロードバンドの会社(bracNet社)を立ち上げ、まず本業で利益を上げながら、XVDという次世代の画像圧縮技術を使って遠隔医療や遠隔教育を行えるインフラを作ろうとしています。この技術を用いれば途上国の貧弱な通信インフラ環境においても安定した映像を送ることが可能です。また、株式の4割を持つBRACが収益の4割を直接BRAC本来の目的である現地の生活水準の向上に使うことができる画期的なシステムで、「事業」としての途上国の自立に向け有効性が期待できます。

アフリカの場合、上記のような事業としての貧困問題の解決以前に、栄養不良による飢餓の問題が深刻です。小麦などの炭水化物の支援を受けていても、タンパク質やミネラル、ビタミンの不足といった栄養問題への対策が不十分であることがわかってきました。そこでアライアンス・フォーラム財団では、バングラデシュの事業と並行して、栄養不良改善のために高タンパク質の「スピルリナ」という食用微細藻を用い解消しようとするプロジェクト(スピルリナ・プロジェクト)の計画を立ち上げました。スピルリナは、タンパク質に加えビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれています。また、牛肉やダイズなど他のタンパク源を得るには多量の水を必要とするのに対し、スピルリナは少量の水、高温、高塩水、高アルカリ性の過酷な環境下でも生育が可能です。

アライアンス・フォーラム財団は、スピルリナの普及・啓蒙を目的とした機関であ
る国連経済社会理事会常任諮問団IIMSAMと共同で、アフリカの国々にスピルリナを届ける取り組みを2008年1月に開始しました。国連IIMSAM日本次席代表がアライアンス・フォーラム財団途上国支援事業部門と協力してアフリカ53カ国の駐日大使に直接働きかけて話し合いを進めました。夏にはザンビア、ボツワナ、モザンビークの3カ国に絞り込み、8月に国連調査団を率いて対象国の関係閣僚や民間NGOの代表らに会いました。地元の実情に合わせて問題を解決する仕組みを作り、今年の夏には対象国の1つであるザンビアにおいて、スピルリナを現地の子供たちや必要としている人たちに、どのようにすれば無理なく提供できるのか研究するための派遣を行います。日本から医・看護学生などの若者に本プロジェクトに参加していただい。世界を広い視野で捉え、真の意味での命の尊さを実感してもらうこともプロジェクトの目的の一つです。今回のプロジェクトでは国連WAFUNIF日本アジア機構と連携し、国連旗の下における安全で効率的な民間の途上国支援を進めてまいります。

今回のプロジェクトを通じて、世界中から必要と思われるような人材が一人でも多く育つこと、そしてスピルリナプロジェクトの公益資本主義事業モデルとしての確立が進むことを願っています。

◆スピルリナとは

◆スピルリナ派遣に応募をする


*2009年9月上旬にマイクロファイナンス派遣(バングラデシュ)も予定しています



スピルリナ・プロジェクトの募集内容
 

派遣期間 : 2009年8月3日~8月14日(予定)
募集人員 : 10名程度 (予定)
派遣先   : アフリカ ザンビア共和国 (首都ルサカ、 モンボシ村)
応募資格 : 2009年3月31日時点で18歳以上
選考方法 : 書類選考(指定の応募用紙に記入)の後、面接

派遣までのスケジュール :
募集期間 2009 年1 月15 日から4 月20 日 (当日消印有効)
書類選考結果通知 4 月26 日(本人に通知)

費用 : (学生自己負担額)
研修会場までの交通費について実費の半額を当財団が負担します。
参加者の自己負担額は25万円 (参加費用、予防接種費用を含む)を予定しています。
(社会情勢などにより変更有)