感染症対策の定量的分析:モデルの検証と拡張による「感染症経済学」の構築II (略称:感染症と経済) | 研究プログラム | 東京財団政策研究所

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感染症対策の定量的分析:モデルの検証と拡張による「感染症経済学」の構築II (略称:感染症と経済)

感染症研究の多くは医学的側面からなされている。感染症の流行自体、あるいは感染対策により経済活動が抑制されることの経済的インパクトは指摘されているものの、研究は相対的に少ない。感染症対策のコスト・メリットの比較に資することを目的とし、本プログラムでは、感染症が与える社会・経済への影響を分析する。手法として、①シミュレーションによる感染拡大と経済活動の再現と、②データを用いた実証分析の二本立てとする。①については、先行する研究プログラムで感染症対策の効果を調べるために用いたエージェント・ベース・モデルに、エージェントの適応的行動と経済パラメータを導入する。これにより、経済をマクロレベルで再現するとともに、セクターレベルでも計測が可能となる。また、人々の行動特性が感染症動向と経済に与える影響についても比較分析する。②については、公的統計をはじめとする利用可能なデータを元に、実際に感染症の流行とその対策によって社会が被った損失を定量的に分析する。先行する研究プログラムでは、コロナ禍における婚姻数・出生数の減少、後遺症による就労への影響、濃厚接触者の隔離による就労への影響等について分析している。本プログラムでもこうした取り組みを継続する。シミュレーション、実証分析のいずれの研究においても、得られた成果は一般市民に分かりやすい資料として公表するほか、分析の詳細を論文化する。

研究代表者

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