特別企画:市民公開シンポジウム「ブタは日本を救えるか?」

⇒ 開催日時
: 2012年6月11日(月) 17:30~19:30(開場17:00)

⇒ 開催場所
: 秋葉原コンベンションホール 5階 5B会議室

⇒ 共催
: 自治医科大学

⇒ 概要説明(ねらい)
: 外科手術の研修や先端技術の研究に、解剖学的に人に近いとされるブタを使う動きが日本でも活発化しようとしています。さらに単に実験台にするだけでなく、そこから発展させ、ブタの体内で人の臓器を育てる「異種再生医療」の研究も進められています。

このように先端医療を支える存在になりつつあるブタを育て、研究者や医者に提供し、研修や実験ができる仕組みをつくろうという計画があります。
被災した東北の畜産業の復興を支援し、日本全体に先端医療を広げる拠点にしようという試みです。

今回のシンポジウムでは、この計画を広く市民の方々にご理解いただくために、開かれた場で、
医療のために動物の命を供することについて、私たちが考えなければならない点を、専門家との間で議論します。どうぞふるってご参加ください。

案内チラシはこちら


⇒ 発表:東北ピッグセンター(仮称)構想について 詳しい内容はこちら

: 小林英司氏(自治医科大学 先端医療技術開発センター 客員教授) 登壇者プロフィール


⇒ コメンテーター 登壇者プロフィールはこちら
: 片平清昭氏(福島県立医科大学教授 産学官連携推進本部創薬関連トランスレーショナルリサーチ部門)

: 笠井憲雪氏(東北大学名誉教授、同大学大学院医学系研究科附属動物実験施設 客員教授)

:国田智氏(自治医科大学 実験医学センターおよび先端医療技術開発センター 教授)


⇒ 司会 : ぬで島次郎(東京財団研究員)


⇒ 議論の展開

1 東北ピッグセンター(仮称)構想について(プレゼン 小林氏)
*参加者との質疑1
*コメンテーターとの質疑1 ~ブタはなぜ、何に必要か、など
*指定発言
「医師は患者で腕を磨くか、動物で修練するか」

2 社会との間で議論すべきこと(話題提供 ぬで島研究員)
1)動物の命をいただくことについて
「実験動物としてのブタの福祉への配慮」(笠井先生)
実験動物の被災、被爆への対応は?
*コメンテーターとの質疑2
*参加者との質疑2
2)臓器移植と異種再生医療:何が違うか? 倫理的な問題は?
ほかの人の臓器をもらう/ブタの臓器をもらう/ブタの育てた人の臓器をもらう ~受け入れられるのはどれか?
異種移植と異種再生医療の違い(ブタを用いない代替法開発への見通し)
*コメンテーターとの質疑3
*参加者とのディスカッション

3 ピッグセンター実現に向けた方策
・財源
・雇用
・東北でやる意義
~低線量地域の安全性検証施設/自然エネルギー実験施設としての利用、など

⇒ スピーカー・小林英司氏からのコメント
本当に多くの方が参加してくださりありがとうございました。先端治療を研究しながら、命に対してまっすぐな気持ちで臨みたいと思います。

⇒ 参加者からのコメント
・小林先生の構想に対して、ぬで島さんの指摘・質問、様々な立場のコメンテーターの先生たちの意見を聞くことができて、今までまったく触れることのなかった世界について知識を深めることができた。(20代男性)

・実験動物にブタを使うという点について、再生医療の部分でもう少し議論を深めてほしかった。(中省略)人間では許せないことをブタなら許せるのか?(50代男性)

・豚の視点というのは考えたことがなかったので大変勉強になりました。医師の手術の向上、豚の人権?、東北の振興など多角的に考えるきっかけになりました。(30代女性)

・医学とくに外科手技のトレーニングという意味では絶対に中~大動物での練習は学生のみならず医師でも必要。
(50代男性)

・なかなか普段考えない分野の科学的議論で考えさせられました。元研究者としては、系統化されていないブタとヒトのキメラを同時に扱うことに少し危惧を感じました。安全対策を万全にしたいと存じます。(40代男性)

・経済的効率性と倫理のどちらを優先すべきなのか、お話を伺っていてわからなくなりました。例えば、ペットとして飼われていた犬は倫理的に使用に適していないとのことで、実験用動物の豚を使用すると理解しましたが、費用対効果を考えたら、いずれにしても殺処分される捨て犬でも良いのではないでしょうか。なぜ高くつくブタでなくてはいけないのか。法的に難しいのか、気になるところでした。(30代男性)

・なぜ東北しかも福島での設立を目指すのかという肝心な点にはほとんど触れられていなかったのが不満だった。
(30代女性)

・各先生の倫理観と市民への公開の重要性が感じられた。(50代男性)

・尊厳という面ではヒト、ブタ、マウス等に重みをつけるべきではないと感じました。(年代不明、女性)

橳島 次郎

  • 元東京財団研究員