税・社会保障制度の抜本改革を考える上での7つのポイント

-税・社会保障制度の抜本改革の検討に対する示唆-

国会議員と有識者による14時間に及ぶ議論から見えてきた「7つのポイント」


東京財団では、我が国を代表する政策シンクタンク、 (株)PHP研究所 構想日本 みずほ総合研究所(株) (株)日本総合研究所 と共に「衆参全議員 連続討論会 『税・社会保障制度の抜本改革を考える』」 を開催した。以下は、全7回、14時間におよぶ議論から見えてきた7つの課題と方策についてまとめたものである。

レポート全文:「国会議員と有識者による14時間に及ぶ議論から見えてきた「7つのポイント」(PDF:798KB)

 

7つのポイント

1. 「税・社会保障制度の抜本改革」に対する政治家の関心が足りない

  • すべての国会議員にオープンにしても参加率は1~2%程度で、国民の前できちんと議論しようとしていない

2. 「社会保障政策」の枠組みを定義し、課題を明らかにすべき

  • 年金、医療、介護ばかりではない問題の本質を

3. まずは優先度が高く、合意が可能な分野から着手すべき

  • 基盤インフラとなる「番号制度の構築」、喫緊の課題である「年金制度」と「就労支援を中心とするセーフティネット」
  • 医療・介護等は各党の主張が異なる

4. 抜本改革をやり抜くことこそが財政危機への対応につながる

  • 国民に負担を求められるか、政治の覚悟を市場は見ている

5. ロードマップ(いまできることばかりでなく、将来すべきこと)を明らかにすべき

  • 高齢者3経費の足らず米を埋める消費税引き上げの議論で終わらせてはならない

6. 方式論の神学論争をやめ、数字に落とした丁寧な議論が求められる

  • 保険方式vs税方式では議論は深まらない
  • シミュレーションモデルの客観性を確保し、具体的な試算結果を公表しながら、社会全体の理解を経る丁寧なプロセスが必要

7. 従来のやり方にこだわらず、政府・政党間の合意形成のあり方を明らかにし、まず、これを合意すべき

  • 何がどう決まるのか、ほとんどの議員がわかっていない(とくに与党)
  • 国会では党利党略に陥りがちなので、民間の場もうまく使った合意形成のやり方も

引き続き、これらの課題を政府や国会での動きに反映させるべく、積極的に働きかけをしていきたい。



衆参全議員 連続討論会「税・社会保障制度の抜本改革を考える」
■第1~7回までの議事録・資料はこちら

亀井 善太郎

  • 元東京財団研究員