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研究成果の出版『戦後日本の歴史認識』(東京大学出版会)

April 4, 2017

2017年3月30日に、東京財団政治外交検証研究会の研究成果が書籍『戦後日本の歴史認識』(東京大学出版会)として刊行となりました。

本書は、戦後日本がいまだに抱えている歴史認識問題について、第一線の研究者が戦後の日本を歩みからあらためて紐解き、戦争の記憶、とりわけアジア諸国との和解への新たな可能性を探る画期的な論考です。

また、内閣府の進める日本の魅力発信に資する書籍翻訳出版事業JPIC「JAPAN LIBRARY」に選定され、2020年3月に英訳版が刊行となっています。
『History, Memory, and Politics in Postwar Japan』(Lynne Rienner Publishers、2020年3月)

主要目次

はじめに(細谷雄一)
序 章 歴史認識の歴史へ(五百旗頭 薫)

I 戦後歴史認識の変遷を読む
第1章 吉田茂の時代――「歴史認識問題」の自主的総括をめぐって(武田知己)
第2章 佐藤栄作の時代――高度経済成長期の歴史認識問題(村井良太)
第3章 中曽根康弘の時代――外交問題化する歴史認識(佐藤 晋)
第4章 沖縄と本土との溝――政治空間の変遷と歴史認識(平良好利)

II 歴史認識と和解をめざして
第5章 歴史和解は可能か――日中・日韓・日米の視座から(細谷雄一・川島 真・西野純也・渡部恒雄)
第6章 東アジアの歴史認識と国際関係――安倍談話を振り返って(細谷雄一・川島 真・西野純也・渡部恒雄)

III 歴史認識を考えるために
第7章 歴史認識問題を考える書籍紹介(細谷雄一)
第8章 戦後日本を知るうえで有益な文献を探る(小宮一夫)

おわりに(宮城大蔵)

本書は 3 部構成からなっています。

序章では、明治期から戦前までの歴史認識を分析し、戦後日本への補助線を引くことをめざしました。

1 部は、「戦後歴史認識の変遷を読む」と題して、吉田茂、佐藤栄作、中曽根康弘の各首相の時代と歴史認識の関係性を鮮やかに抽出し、また、日本国内のおいて独自の歩みをした、あるいは強いられた沖縄という観点からの歴史認識を挿入することによって、戦後日本の自画像を明らかにします。

2 部は、「歴史認識と和解をめざして」と題して、村山談話、小泉談話、安部談話の首相談話と歴史認識との関係、そしてここ数年、外交問題化する歴史認識と国際関係を中国、韓国、米国の専門家たちが読み解きます。

3 部は、「歴史認識を考えるために」と題して、歴史認識問題を考える書籍の紹介と戦後 70 年を考察するうえで、重要な文献を紹介しています。

本書が複合的な要因の歴史認識問題を考えるうえの一助になれば幸いです。

▼ 書籍の詳細情報、購入はこちら(「東京大学出版会」サイトへ)

https://www.amazon.co.jp/dp/4130230727?_encoding=UTF8&deviceType=desktop&isInIframe=0&n=465392&ref_=dp_proddesc_0&s=books&showDetailProductDesc=1#product-description_feature_div

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