【動画公開】「カーボンニュートラルに必須な再生可能エネルギーの普及における企業の社会貢献のあり方:営農型太陽光発電に取り組む企業3社の事例検証」(CSR研究プロジェクト研究会) | 研究プログラム | 東京財団政策研究所

東京財団政策研究所

詳細検索

東京財団政策研究所

【動画公開】「カーボンニュートラルに必須な再生可能エネルギーの普及における企業の社会貢献のあり方:営農型太陽光発電に取り組む企業3社の事例検証」(CSR研究プロジェクト研究会)
画像提供元:市民エネルギーちば株式会社

【動画公開】「カーボンニュートラルに必須な再生可能エネルギーの普及における企業の社会貢献のあり方:営農型太陽光発電に取り組む企業3社の事例検証」(CSR研究プロジェクト研究会)

April 20, 2022

C-2022-002

菅前首相による202010月の「カーボンニュートラル宣言」を受け、ますます緊急性が高まる企業の脱炭素に向けた施策を議論するため、3月7日に研究会を開催した。

CSR研究プロジェクトでは、企業のCSR活動について年度ごとにテーマを絞った調査・研究を実施している。2022年度は平沼光主任研究員の監修のもと、テーマを「カーボンニュートラル」に設定し、その最初の研究活動として、営農型の先進的な再生可能エネルギー(以下、再エネ)事業を展開している企業と議論を深めた。

当日の模様を、動画と一部要旨にて紹介する。

登壇者 ※順不同、敬称略

東 光弘   市民エネルギーちば株式会社 代表取締役

篠 建司   パタゴニア日本支社 環境社会部門 ブランド・レスポンシビリティ・マネージャー

平井 洋司  株式会社サザビーリーグ リトルリーグカンパニー 執行役員

平沼 光   東京財団政策研究所主任研究員(モデレーター)




開催概要

■趣旨説明:平沼光(東京財団政策研究所主任研究員)

CSR研究プロジェクトの2022年度の研究テーマであるカーボンニュートラルは、気候変動問題へ対処するにあたっての重要なイシューである。カーボンニュートラルの推進においてはエネルギー部門の対応が重要な課題であり、そのためには再エネの普及が欠かせない。202110月に経済産業省が発表した「2030年度におけるエネルギー需給の見通し(関連資料)」では、再エネの中でも特に太陽光発電を増やす必要性が示されているが、日本は太陽光パネルの設置に適した場所が限られており、また再エネ発電設備の設置に抑制的な自治体の条例も増えている。そのような状況下で、企業が再エネの普及に取り組むためには、「地域市民が主体となって再エネ事業を推進するボトムアップ型の合意形成の構築」、「地域の再エネポテンシャルの掘り起こし」、「再エネを地域で活用する地産地消のエネルギーシステムの導入」が求められる。その重要な事例として、千葉県匝瑳市で荒廃農地の活用につながる営農型太陽光発電に取り組んでいる3社をお招きし、本研究会で議論を深めていきたい。

 

■講演①:東 光弘 (市民エネルギーちば株式会社 代表取締役)

市民エネルギーちばは千葉県匝瑳市で8年間活動を続け、昨年12月には「環境負荷最小の再エネ『ソーラーシェアリング』と有機農業の融合による地域再生」という取組で環境大臣から表彰された。弊社のソーラーシェアリングはあくまでも農業が主であり、畑の上に2.83.5メートルの高さの細長い太陽光パネルを設置することで、農作物に光が差し込むことを担保しつつ、パネルの下をトラクターやコンバインが通過できるようにしている。また、これまで開発してきた土地のうち1/4ほどは耕作放棄地であり、土地の再生にも貢献している。売上の一部は村づくりのための基金や農家への応援金として活用しており、更に小型のソーラーシェアリングを家庭に設置するなど、農村ならではの脱炭素地域モデルを目指している。また、技術的イノベーションによってイニシャルコストの削減や耐性の強化が進んでおり、都市部への技術の応用や海外進出の可能性を模索している。

 

■講演②:篠 建司 (パタゴニア日本支社 環境社会部門 ブランド・レスポンシビリティ・マネージャー)

パタゴニア社は、会社のミッションとして「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」を掲げており、衣類製造の環境・社会コストを製造方法の根本的変化によって削減しようとしている。2025年までの事業全体でのカーボンニュートラル達成のため、日本支社でも店舗やオフィスにおける再エネの利用に力を入れている。そのためにはビジネスと紐付いた排出削減も肝要であるが、それ以外にも土壌に大気中の炭素を固定させるリジェネラティブ・オーガニック農法の推進や、コミュニティ発電への投資を進めている。特に後者については、日本でのエネルギー使用量をオフセットするためのパタゴニアのプロジェクト選定指針に合致するものとして、千葉県の市民エネルギーちばや兵庫県の坪口農事未来研究所に投資している。

 

■講演③:平井 洋司 (株式会社サザビーリーグ リトルリーグカンパニー 執行役員)

ファッション業界でサステナビリティやSDGsが意識されるようになったのは最近のことであり、弊社では2019年から取組を開始した。2030年までにスコープ1・スコープ2で温室効果ガスの排出量をゼロにするという目標を掲げている。再エネの利用に関しては、ファッションビル等に店舗を構えるために直接電気を契約しているわけではなく、デベロッパーに働きかけなければならない。徐々に再エネを利用する店舗が増加しており、2030年には全店舗での再エネの利用を目指している。また、よりカーボンニュートラルに向けた取組を深めるため、市民エネルギーちばと協働して太陽光パネルを匝瑳市に設営した。完成した発電所は「ロンハーマン匝瑳店」と名付け、店舗と同様にワクワクする場所という想いを込めた。ロンハーマン匝瑳店で育った作物を経営しているカフェやジュース店で振る舞い、反対に店舗で出た植物性廃棄物を肥料として用いる循環型ビジネスを検討している。こういった活動が、「カッコいい」と思ってもらえることを目指している。

 

■質疑応答

講演後に質疑応答のセッションを実施し、各企業が事業を推進するプロセス・メカニズムや、カーボンプライシング制度について議論した。

 

注目コンテンツ

BY THIS AUTHOR

この研究員のコンテンツ

0%

PROGRAM-RELATED CONTENT

この研究員が所属するプログラムのコンテンツ

VIEW MORE

INQUIRIES

お問合せ

取材のお申込みやお問合せは
こちらのフォームより送信してください。

お問合せフォーム